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2011 *06 13 切りリク・続明け烏13(前編)

後編は今週末に間に合うようにがんばりますぅ

ひとまずできたとこまで~~

12日にいただいたメッセージのお返事は12日の日付からどうぞ~~
流れちゃってすみません~~~(;ωノ|柱|。。。



「鴉のおっちゃん、先生知んねーか!?」

いきなり病室に飛び込んできたのは、血相を変えた火影だ。

依頼をなんとか無事に果たし、あわや、という怪我を負った暗部筆頭は、綱手の計らいもあって木の葉病院の個室で傷を癒やしていた。


「…見つからんのか…?おまえでも…?」

人目がないときの鴉の口調は至ってぞんざいだ。火影自身が部下をおっちゃん呼ばわりしているのだからこれはお互い様といえばお互い様なのだが。

「…今、先生ってば俺のチャクラが満タンだから、先生の気配が薄くってさ…おまけに気配を消すのはもう、神業ってか…本職だから…」

―――――ま、元暗部の天才…ただでさえ薄くなってる気配を本格的に切ってたら、仙人モードでも見つけられない…ってことか…

鴉は何ともいえない顔で肩をすくめた。

「…お前…今度は何をやらかしたんだ。」
「やらかしたって…人聞きの悪りぃ。センセがばあちゃんの診察うけるってからつきそおうとしただけだってばよ。」
「…付き添いがいる年でもないだろうが。」
――――お前はカカシのかーちゃんか、という突っ込みは言わないでおく。

ナルトが口をつぐんだところを見ると、それ以外にもなにやら事情があるらしい。

「と、とにかく…センセの気配を見つけたら教えてくれってばよ!」
「…一応聞いておく。」
「……それが上司に対する暗部筆頭の答えなんだもんなぁ…」
「…火影命令なのか…?それは」
「…とんでもねぇ。人生経験の浅い小僧っ子のたってのお願いだってばよ」
「……なら人生の先輩として教訓をたれてやろう。」

ゆっくりと顔を上げた鴉に、珍しくナルトは腰が引けている。

「てめぇの恋愛沙汰に無関係の人間を巻き込むな!」
「りょ~~~かいだってばよ~~~」

間延びした声を残してナルトが瞬身で消えた後、ベッドの、入り口とは反対側の脇を見下ろした。

「…おまえもだ。」

ローソファの背もたれを平らに倒して、平然と寝そべっていちゃパラを開いていた上忍師は、ん?と片目を開いた。
あきれたことにまるで木石のように気配がない。
こうして目にしているからそこにいるのはわかるが、寝そべっていてもあるはずの存在感を完璧に「無」にしている。
あの火影に、ここまで近くに寄られながら気づかせもしない。

「だいたいから、なんで貴様まで俺の病室に潜り込むんだ。わかってるのか…」

(俺はおまえを一度は……)

飲み込んだ言葉に気付いたのか否か、カカシはよっこらしょ、とのんびりした動作で起き上がる。
いつもの上忍服ではなく、暗部の袖無しとトラウザースという格好は、いつも年齢不詳のカカシをよりいっそう若く見せていた。
額宛も外したままのカカシの、左頬をはしる傷を見るとはなしに見ていた鴉は、カカシにベッドの上に上がってこられて目をむいた。

「…何してる…」
「…何してるって…ベッドの端っこ、借りようと思ってね。」
「……借りる…?!」
「ソファは、堅くて寝心地が悪いんだよ。ナルトは当分戻らないだろうから、ちょっと休ませてもらおうかと…」

脇腹の傷さえもう少し回復していたら、きっと鴉はこの飄々とした男に蹴りを食らわせていただろう。
どこの世界に自分を強姦しようとした男のベッド(病室の、とはいえ)に潜り込む人間が居るというのだ。
鴉のあきれかえった視線に気付いたのか、カカシは起用に肩をすくめて、

「あんた、ここでは気配を消してないだろう。あんたの気配、あいつは慣れてないからな、俺の気配が紛れやすいんだよ。ここに居ると楽だから、ま、ちょっとの間、辛抱してちょうだいよ。」

そう言って平然と寝転がる。

「…何か言いたいことがあるなら早く言ってよ。俺、もう寝ちゃうから。」

この言い分に鴉は頭を抱えそうになった。
が、ここに居たがる理由自体を聞いていない、と、鴉は本当に寝かけているカカシの肩をつかみあげた。

「あの小僧、何をやらかしてそんなにおまえを怒らせたんだ…?」

そう聞かれたカカシはちょっと目を見開いた。

「怒ってるってわけじゃないけどね。面倒くさくってね。いろいろと。」

何が面倒くさいのか、話す気はないらしく、ころんと丸まったまま、背を向けてしまった。
鴉は、自分は信用されているのか舐められているのか、微妙なところだな、と、再び深いため息をついた。

00:26 | 小話 [Comment:0]

2011 *03 07 やっとかけた …

うわあん 日付がかわっちゃった(笑)

やっとendまで行きました…

法事が思ったより長引いたのがイタかったです^^;

お時間のある方は覗いてやっていただけると嬉しいです~~

校正もしなくてあげてるので、誤字脱字、見つけたらこっそり教えたって下さい

寝ます~~~お休み~~~フォルァ!!(ノ*゚Д゚)ノ 【愛】


「お節介なんかじゃありません!!」

ぐっしょりと血を吸ったカカシのトラウザースを間近に見て、サクラの顔色が変わる。

―――――良く之で貧血を起こさずにいられるわね…
チャクラで止血してたみたいだけど…

部隊長のカカシがこんな怪我をして、治療の必要がある、と、隊員に知れ渡るのはただでさえ仲間が削られて意気消沈している忍び達の志気に関わる…

と、カカシが判断したのは分かる。

―――――なら分からないように治療すればいいじゃないの全く!!

カンカンに起こっているサクラに、さすがのカカシもあきらめたか、さりげなく生徒のお願いを聞いている風を装ってサクラの治療を受け入れた。

いつもの生徒と上忍師の見慣れた風景に溶け込み、隊員達もしばしの休息に入り、見張りに警戒を任せてカカシ達から意識を離していくのが分かる。

それを見計らってサクラは、カカシの腹部に張り付いた忍服の裾をそろりとめくりあげていく。
カカシは何も言わず辺りをさりげなく警戒している。

―――――…いつもこうだったわね…先生…戦場で…あたし達が居るとき…絶対自分は気を抜かないの…

そんな事に気付いたのも最近のこと。

ぺり、と、乾いた音がして、乾燥して固まった血液がぽろぽろと剥がれ落ちる。

チャクラで熱量を上げ、乾燥させて蓋にし、止血していたのだろう。

べりっっと抵抗があって黒い服がまくれ上がり、カカシの白い腹が覗く。
…白い…今は真っ赤に染まった…

ぼたぼたぼたっといきなり出血し、カカシの傷の具合がかなり深刻なことに改めて気付く。

「…先生ったら…鎖帷子、なんで着てないんですか!?」
「……サクラ…声が大きいよ…」

視線を外に投げかけたままカカシは何気ない風をしたまま、答えた。

鎖帷子で防げるような攻撃をする敵が居るはずもない。
ならば、少しでも機動性をあげるべきだと。

―――――カカシすら、速さを重視せねばならない敵がいるのか…

暗鬱とした気分におそわれながらも、血のあふれる傷を両手で挟み、ゆっくりとチャクラで覆っていく。

ぱっくりと裂けた傷は、カカシの腹筋がほとんど受け止め、幸いにも内蔵に影響はないようだ。

…普通なら腸までずたずたになっていたところだわ…

鍛え抜かれた身体と、咄嗟に身を引いたであろう判断力。

…普段先生の肌って見えてるところが微妙なのよね…

右目の周り少し。
両手首。
足首。
そして指先。

…なに…?
何だかそれって…Hくさくない…!?

唐突に妙なことを考えたサクラは、目の前に赤く血を纏った白いカカシの肌が肌理の整った美しい皮膚で覆われているのに気付く。

…なに…?なになに!?やだっ…

チャクラを流し込むために手のひらで広く触れるため、そのなめらかさ、暖かな体温までリアルだ。
手を差し入れようと、トラウザースを少しずらしてサクラはぎくっと手を止めた。

…やばっ

下げたトラウザースのベルトの部分からうっすらカカシの下生えがぎりぎりかすめている。

カカシ本人は何も気付いていないのかあるいは気にもしていないのか、視線は外を向いたままだ。

―――――治療中、治療中、治療中ったら治療中よ!!やましいことはないわ!!

そう必死で自分に言い聞かせていたサクラは、まるで中年のオッサンのセクハラもどきではないかと思い至り、がっくりと肩を落とした。

「…?ん…??どうした、サクラ…?」
「いいから怪我人はじっとしてて下さい!」

意味不明の八つ当たりをして、傷に集中する。

いつもは体臭のないカカシの、濃厚な血のにおいは、強烈なインパクトでサクラの嗅覚を刺激し、忍びの常として身につけている鋭敏なそれは、血の、鉄臭のなかに、間違い無くカカシの、微かな汗のにおいを含んでいた。

それは思いもよらずサクラの女の部分を強烈に刺激した。

いつもは猫背で、茫洋としている師の、なめらかで、残されている傷さえ美しいと言える、身体。

己の痕跡を残さない事が鉄則の忍びの中でも、キバの一族に匹敵するレベルの嗅覚を保つカカシは、ほとんど体臭を持たない。
チャクラのコントロールから身につけたであろうそれは、すでに習い性となり、意識してやっていることではないのだろう。
けれど、隠密任務ではないこの激闘で、オマケに顔をつきあわせての戦闘、体臭をわざわざ消去する意味はない。

―――――汗なら汗くさくにおってよ先生…なんで…汗がへんに良い匂いなのよ、信じられない!

強引にチャクラの熱量を上げ、傷の修復を急いだサクラは、軽く息を詰めたカカシを慌てて見上げた。

―――――やば、急ぎすぎた…!?

急速な再生は患者に苦痛を与えるので注意しろと散々綱手に言い聞かされていたのに。

「…っ う…。」

カカシの白い眉間に皺がより、近くで見ると瞳孔の大きさの違う二つの色違いの瞳が見下ろしてきていた。

「せ、センセ…ごめんなさい、痛かった…?」

そう、見上げながら聞くサクラに、カカシは目を細めて笑顔を作る。

「ん?わざとじゃなかったんだ…?不肖の師は弟子からお仕置き喰らったのかと思ったよ」

そう言うことで気にすることはないと伝えてくる師に心の中で頭を下げて…

更に治療を急いだ。

「…つ、つつっ、サ、サクラ…もちょっと…なんだ、いててて」

切られた時より治す方がイタイよ、と、腰の引ける上忍師のベルトを鷲つかんで、治療を急ぐサクラには彼女なりの事情がある。

―――――冗談じゃないわ アタシはあの火の玉小僧と無表情熱血隊長の間に入って センセの寵を取り合うような タフな精神は持ち合わせてないんだから!

このオッサンが可愛く見えたりきれいに見えたりする自分の目を疑える内に、さっさと退散しよう、と、少女は堅く…心に誓った。

その後…戦いは熾烈をきわめ、恋愛云々どころではなくなり、少女の危惧は杞憂に終わる…はずだったのだが…………

いつの世も…人の目算は近視で、遠くまで見通せた例しはないのであった…。

00:47 | 小話 [Comment:1]

2011 *02 15 小話 出来たところまで…

やっぱり 咳が出てきました…

できあがるのを待っているといつになるやら…なので、ちょこちょことあげていきます…

うう、更新履歴を更新するのもしんどい…
最悪です…でもこれだけはしておかないとね…

ということでちょっと中途半端で タイトルも適当ですか…
(誤字脱字も大目に見てやって下さいね(笑))


お時間ありましたら…



少女にとって、その青年は上忍師という、性別も年齢もない曖昧な存在でしかなかった。
いつも幼い彼女をその広い背に庇い、危険をコントロールして、最悪の危機から必ず守り通してくれる。

親、と言うには若すぎる相手に、親に対するような全幅の信頼と無防備な甘えを寄せていた、と気付いたのはそんなに昔のことではない。

◇◆◇

暁の部隊との全面戦争は、忍の連合軍に多大の犠牲を強いた。
即死で命を落としたものはともかく、命長らえたものは医療忍者の手を必要とし、綱手の片腕として重要な立場にあるサクラは気が遠くなるような仕事に追われることになった。
仲間の命がかかっている。弱音を吐くわけにはいかないが、それでも、時折気持ちが萎えそうになるのはどうしようもなかった。

瀕死の重傷の中忍をどうにか持ちこたえさせ、仲間の医療忍者に託して肩を回しながら立ち上がったサクラにサイの潜めた声がかかった。
「…サクラ…ちょっといいかい…?」
「…なに、どうしたの…?」

いつもは表情の薄いサイの深刻な様子にさすがのサクラも声を落とす。

「今…ちょっと敵の攻撃の手が空いたんで…ちょっと来て貰っていいかな…?こっちは一段落したんだろ?」
「…だれが怪我したの…?」

サイの部隊にも医療忍者はいるはずだが、手に負えなくなったか…?

「…カカシさんなんだよ…外の負傷者を最優先で手当させてしまって…」
「…自分が後回し…もう…先生らしいけど…ホントに~~~~!!」

サイも、忙しいサクラを呼びに来る前に何人かの医療忍者をカカシの手当に連れてきたのだが、その都度、他のけが人の手当に回してしまい、自分の傷を見せもしないのだ。

―――――らちがあかない…

カカシを、有無を言わせず手当出来る医療忍者を、サイは二人しか思い当たらなかった。

一人は里長として幕僚本部に詰めている。

と、なると…

同じ七班の班員同志、言葉にせずともその辺りを即座に理解したサクラは、指をバキバキ鳴らしながら、まかせなさーいと頼もしく請け負った。

◇◆◇


「カカシセンセ~~」

疲弊した忍び達が座りこむ戦場に、少女の明るい声が響く。

再不斬たちとの消耗戦で疲れ果てた彼らは、少女の華やかな色合いにほっと肩の力を抜いた。

そういった意味でも、サクラほど医療忍者に向いた存在は無いかもしれない。

部下の忍びと何か地図のような物をのぞき込みながら、指示を出していたカカシは、自分を呼ぶ声の主を知っていた表情で目元をほころばせた。

写輪眼は閉じられていたが、纏う闘気は戦闘時の余韻を残し、上忍師がどれだけの戦いをしたか、その場に居なかった少女にも察して余りある物があった。

「よ、サクラ。無事だったみたいだな。丁度いいとこに来てくれたよ。こっちにも重傷がいっぱいでちゃってさ。チャクラに余裕があるんなら…」

言いかけたカカシをサクラは大急ぎで遮った。

「センセ、勿論お役に立とうと思ってますけど、その前に…ちょっと相談したいことがあるんですけど…」

女の子の最大の武器…にっこりとした笑顔にちょっと甘えをにじませて、見やった先はカカシではなく(カカシにそんな物が通用しないのは承知の上だ)カカシに任務報告していた中忍だ。

「仕事遮っちゃってごめんなさい、今いいですか?」

かわいらしい医療忍者にそう聞かれて、否や、と言うほど切羽詰まっていなかった中忍は、どうぞどうぞ、と、カカシの隣を少女に譲ってさっさと引き上げていった。

「…ちょっとサクラ…それって 俺に聞くべきじゃないの?」

苦笑しながら、それでも上忍師の顔で、もと生徒の頼みを聞く体勢になったカカシは、少女に手を引っ張られて戦場からちょっと離れた木陰に連れ込まれた。

小高い雑木林のその場所からは、地に倒れ伏した忍び達の惨憺たる有様が見渡せ、カカシは眉を曇らせる。

―――――また…先生ったら…自分を責めたりしてるんじゃないでしょうね…!!

心の中で思っていた…はずの言葉はつい口からこぼれていたらしく、苦笑したカカシが穏やかな視線をサクラに投げかけた。

「…サクラ…サクラ、俺はそんなに思い上がっちゃ居ないよ…自分が何もかも出来る…なんてな…」
「…先生…」
「…ま、そんな超人だったら、そもそもこんなばかばかしい戦い、起こる前につぶしちゃってるだろうけどね」

肩をすくめて目元で笑う上忍師が、どれだけの苦悩の上にその言葉を口にしたか、すでに察することの出来る年になっていたサクラは、自分の言葉を潔くわびる。

「なら、先生も、生き延びるために最善を尽くさなきゃ、でしょ?!」

ん?と、小首をかしげた上忍師の上忍ベストを引っ張ると、

「さ、センセ、脱いでこれ!」

ばさばさっとベストをはぎ取られ、あっけにとられるカカシの前に跪くと、サクラは少し離れたところから此方を見守るサイに視線を投げかけて頷く。

それを見たカカシはちょっと苦笑して、サイもお節介になったもんだな、と小さくつぶやいた。

以下、ちょっとだけつづく~~

ではでは…も、何もかもすっぽかして…寝ます(笑)

22:12 | 小話 [Comment:0]

2010 *03 31 テンカカ…?

あわわわ

火影ナルカカの切リクにかかりっきりです…

テンカカ更新ないんですかと言われるようになってしまいました(笑)

す、すみま…^^;

いえ、テンカカの切リクの準備、というかネタを組み立ててはいるんです、ほんとだよ(笑)

でも、ほんと、テンカカ、間が空いてしまいました。

で、というわけではないのですが、テンカカ風味の小話を。

……
………

…風味でスミマセン(汗)

そんでもって、明るい話でもなくてすみません…^^;


そんなとこで何見てんの?

テンゾウの先輩上忍が声をかけたのは、里の俊英と誉れも高い、うちは の跡取りだった。

里のはずれの桜の古木の下で、舞い落ちる花びらと、そぼ降る雨に打たれながら、その少年はじっと空を見上げていた。

暗部面をしたまま、小首をかしげて尋ねるテンゾウの先輩は胡散臭い不審者以外の何物でもなかったが、その少年は、気にする様子もなく、かすかに笑みを浮かべた。

「カカシさん。今から任務ですか…?」
「…あ?うん、そうだけど。って、あれ…そんなこと言っちゃいけなかったっけ…?」

そういってテンゾウを振り向くカカシに、テンゾウはため息をつきながら猫面の額に指をやる。

「なに。お前。その生意気なしぐさ!」

テンゾウが何か言い訳しようとしたとき、少年が何か、小さくつぶやいたのが聞こえた。

─里外の任務に…写輪眼と木遁使い……今夜、ということ…?

……なんだって…?

猫面の下で眉をひそめるテンゾウとは裏腹に、聞こえたはずのカカシは、何でもないような様子で、面をゆっくり外すと、少し下にある少年の秀麗な顔を覗き込んだ。

「お前、何でも一人でしょいこんで、独りで解決しようとするのが悪い癖だよな、ガキのくせに。またそれが出来ちゃうから、嫌味なんだけどさ。」

そう、わけのわからないイチャモンをつけられた少年は、意味を知ってか知らずか、大人びた苦笑を浮かべている。

「……たまには人を頼ったり信じたり…下駄を預けたりすることも…必要だって……分かってる?」
「……はい、カカシさん…はい…」
素直にうなずいた少年に、カカシは、さーーて、どこまでホントにわかってんのかね、と、首を振りながらゆっくりと背を向けた。

「一人で抱え込むなよ、イタチ。お前が思ってるより、ずっと…お前を心配してるヤツは大勢いるんだからな。」

背を向けていたカカシには見えなかっただろう、そう言われた少年が、その時浮かべた微笑みを……

しかし、テンゾウの先輩上忍は、かすかに首を振ると、行くぞ、と、テンゾウを促して瞬身を使った。




後に立ち尽くす、痩せた少年は。

桜の花と。
花散らす雨と。

二つに濡れながら、故郷で過ごす、最後の時をすごしていった………










里のはずれの桜の古木は。

今年もあでやかに花を咲かせ。

テンゾウは、天を、覆い尽くすような白い花の下で。
花散らす雨の中で。

あの日の少年のように空を見上げる男を見つけた。



あの時。

任務から戻った二人をむかえたのは、うちは壊滅、イタチ出奔の知らせだった。


何も言わず、任務報告もせず、火影室を出た男の後を追ったテンゾウは、付いてくるな、と言い残して消えた…男の肩が、かすかにふるえていたのを見た……








桜。

桜散らす雨。



あの時の少年が何を考え。

何を思って…

弟だけを残して里を落ちたか。


桜、桜。

弟だけを残し。
弟だけを一人愛し。

弟を孤独の中に残したまま…


独り散っていった、孤独な天才を。


今だけは悼もう。

桜散らす、雨の中で。


21:19 | 小話 [Comment:5]

2010 *01 24 四誕小話-2- やっと四代目が出てきました(笑)

今日も何とか書いては上げ~~

ここに上げるのは楽チンなんで、癖にならないようにしないといけませんね(^^ゞ

んで、まだタイトルが決まらない…orz
サイトにだせないよ~~~(汗)

昨日から、拍手とかメッセージとか、一杯嬉しいです、ありがとうございます(〃ω〃)
後ほど、お返事させていただきますね(#^.^#)

それからそれから、カカシ先生の初体験…うは、色々期待を外してしまったらホントにまったくスミマセン(笑)



「駄目ですっ」

火影の執務室から聞こえてきた大声に、カカシは思わず足を止めた。

「駄目ったらダメだったら、絶対だめっ!!」

─珍しいな、先生どうしたんだろう…

戦場でこそ、鬼神のような師だが、普段は温厚で、たまにひょうきんで、親しみやすい彼が、珍しく大声を出している。

「…………あのな、ミナト、ちったぁ落ち着け、そんなに興奮したら話もできんぞ、のう」

落ち着いたなだめ声は、師の師、自来也さまだろう。

「オレは落ち着いてますっ!沈着冷静が服を着てるって言ったのは先生でしょう!とにかく、カカシにそんな任務はさせられませんっ!!」



自分の名前が出たので、カカシは耳をそばだて、念入りに気配を消した。
す、と入り口そばの観葉植物の鉢の陰に身を寄せる。



◇◆◇



自来也は、話の持って行き方をしくじった、と、臍を噛んでいた。

初めて持った生徒三人、そのうちの二人をすでに死なせてしまっているこの情愛深い弟子は、最後に残されたたった一人の生徒を溺愛し…もちろん、「黄色い閃光」に目をかけられるにふさわしい麒麟児なのだが…この切羽詰まったご時世に生徒に与える任務も選りすぐって…


「オレがカカシを甘やかしているなんて、誰にも言わせませんよ。カカシの任務歴、先生もごらんになられてるでしょう!ここんところ、あの年でS級を立て続けだ!それもオレだって無理じゃないかってレベルで成功させてるんですからね!」

それは自来也も認めるところだった。確かにカカシは飛びぬけて優秀だし、四代目の任せる任務の難易度の高さは並大抵ではない。勿論命がけだ。

しかし。

また、別の一面も気づいている。


カカシが担っている任務のほとんどは、同僚が失敗して、更に難易度の上がったものの外に、救援任務、護衛任務、撤退支援任務。


そう。


暗部であるカカシを、ミナトは決して殲滅戦、暗殺作戦に使おうとはしていない。

決して。

カカシの命じられる任務は、命がけではあっても、「成功を手放しで喜べない任務」ではない。成功すれば、手放しで称賛される、太陽の元での任務。

気付く者は気付いておるぞ、ミナト……


四代目寵愛の暗部。


そのレッテルがカカシにとって決していいものではないのは、本人が一番良く知っていることだった。


自来也とて、カカシを贔屓すること、ミナトに劣るものではない。

あの、敬愛する偉大な忍を無念のうちに失い、慙愧の念にかられているのはミナトや三代目ばかりではないのだ。
その「白い牙」の忘れ形見であるカカシを、なんとか引き立てたいと思うのは自来也とて同じ。

だからこそ、誰も引き受け手がいないであろう任務をカカシがこなすことで…

─それに…この任務は…誰でも「腕」があればやれるような仕事じゃないからのう。


いつも冷静な弟子の、意外な一面を知って、嬉しくもあったが、困惑もした自来也であった。

13:40 | 小話 [Comment:0]

2010 *01 23 小話でまず…四誕始めます…^^;

週末は忙しいのか忙しくないのかまったくもってわかりません(笑)


今日は倅2の誕生日なので、夜は外食に出ます。

肉っ肉を食わせろ、という、はやりの草食系男子の対極にいる2は、肉を喰わせておけば大人しい、ある意味楽なコなんですが(笑)


そんなわけで、夜はどうなるかわからないので、書きかけている四誕、オトナルカカ…火影ナルカカが混じった四誕をチョコっとここに上げておきます…

たぶん……当日まで毎日載せようと思ってますけど……25日では終われないでしょう…きっぱり(笑)

まとまったら、HTMlファイル化して表に出します。
細切れが面倒な方はそちらでどうぞ(笑)

細切れでも付き合ったげるよ、なかた、よろしくお願いします~~

memoに載せる分ですので、ちょっと短いですけどーー


実はタイトルがまだ決まっていない……(爆)
誰かつけてください…ってわけに行きません…??(^^ゞ

しょうがないから、仮題で…(笑)
サイトに出すときに改めて考えます……orz


……どこが誕生日話なんだって突っ込まないでね(笑)
四代目が出てるから、ってことで目をつむってください(^^ゞ

では、どぞ♥


ばたん!!

と、大きな音がして、火影の執務室の扉が閉まり、来客を送り出したナルトが戻ってきた。


補佐として五影会談に立ち会っていたカカシは、見送りまでは出ずに執務室のソファで待っていたのだが、明らかにナルトは怒って…いや、すねていた。

ナニが原因でへそを曲げているのか……


思い当たることと言えば……

─水影さまが、妙に話をこっちに振ってきたことくらいだけど…?んーーー?

客がいなくなった途端に18禁本を取り出して読み始めている火影補佐の横にどさっと腰を下ろした新火影は、膝に置いていた補佐の手をのけると、ばた、っと膝に寝転がってきた。

「おいおい、火影様、何してんのよ。」
「……膝枕。」
「……膝枕してるのはオレでしょ。オマエはしてもらってんでしょうが」
「……センセ、それ、屁理屈。」

おお、ナルトに屁理屈だと突っ込まれたぞ、と、カカシはニヤニヤしつつ、返事をしないまま、また本に視線を落とした。

ナルトもそのまま不機嫌に押し黙って入口の扉を、カカシの膝に頭を乗せたまま見つめている。


「なあ、先生…」

下から、とっくに自分より大きくなってしまったかつての生徒、現在の上司の視線を顎に当てながら、カカシは本から視線を外さないまま、んーー?とはなはだ気のない返事をした。
…何を聞いてくるか想像できるってもんだ。『水影さまって、美人だと思う…?』とかなんとか…

カカシはサイドテーブルに置いてある飲みかけのお茶を片手で持ち、器用に指先で口布を引っ掛けて、下げると、冷めているのを気にすることもなく口に含んだ。

「カカシ先生の初体験って何時?」

ぶーーーー

っと噴き出したお茶は、ナルトを直撃し、

「先生、なにすんだってばよーーー!!つめてえええって!!」

怒るのも無理は無いが、当のカカシはむせて咳こみ、謝るどころではない。


「げほげほげほ!!スマ……げほげほげほっ!!」

「ああ、ほらーー、ごめんはわかってっから、とにかく、お茶、こっち置いて。」

自分の顔はざっと袖口でぬぐっておしまいにして、咳き込むカカシの背をなで、世話を焼くナルトに、涙目のカカシは、
「なんか…ヘンな質問を…げほっ…聞いた気がするんだけどな…?」
確かめたくは無かったが、どうせスルーさせてくれる相手ではない。

「そんなにびっくりするようなコトだってば?男同士なら、結構話題になるだろ?初体験の年とか相手とか…?」

ナルトの言い分に間違いはない。

確かに男同士の友人の他愛のない猥談に、その手の話題が上るのはごく普通のことなのだが。
それは男同士の…『友人』同士のこと。

既に体の関係まである自分たちの、一種変則的な間柄の場合、微妙なニュアンスが混じってくるのは仕方がないだろう。

単純に好奇心で聞いてきている可能性もある。好奇心の塊のこの若い火影は、それで面倒も数々起こしてきたが、難局もそれをパワーに乗り切ってきている。

しかし。

かつての単純でイノシシな生徒、だと思っていては大間違いなのだ。この、若い火影は侮れない。
この質問にしても。

「…そんなの、知ってどうすんの?」
「どうすんのって…どうもしないってば。センセの初体験話を聞きたいだけだってばよ。誰だってコイビトの過去って気になるもんじゃねぇの…?」


そう言って…オマエ、自分から地雷原に踏み込んでくわけ…?

カカシは内心がっくりと肩を落とし、思わず遠い目になった………。

12:15 | 小話 [Comment:0]

2009 *11 12 一日遅れの自来也様誕生小話…

結局…間に合わなかったジラ誕話…

書いていくうちにあら不思議、いつの間にやらナルカカになっちゃいました…

なぜ…il||li _| ̄|○ il||li


持ってるとサボって出来上がらないかもしれないので、かけたところまでUPしておきます…^_^;

なんて意志がよわいんだろう…^_^;




注:自来也が死んでいなかった、的なパラレルで、火影はダンゾウ失脚後、綱手に戻ってます…
そんな妄想の中のジラ綱でナルカカ…

大丈夫な方だけ、お付き合いplease(#^.^#)




なんだ、綱手、わしにプレゼント…?ってなんだったかの?
誕生日…?

あ、そうか、忘れとった、そうか、覚えていてくれたとは、嬉しいのう!


そうだのう…
おお、そうだ、おぬし、霧隠れの温泉に行きたいと言っておったろう!


ならば一緒に温泉に……

!!!

待て、待てというに、なにも一緒に温泉につかろうとは言うとりゃせん……

誤解だ、違うというに、落ち着け綱手~~~~!!!


─破壊音の後、フェードアウト…


◇◆◇

「シズネ。ちょっとカカシを呼んでくれ。」

執務机から顔も上げずに綱手にそういわれた愛弟子は、もの言いたげな表情をしながらも、黙って頷いて部屋をでていった。


久しぶりのオフ、ベッドで惰眠をむさぼる、という、きわめて非建設的、ある意味健全な時間の使い方をしていたカカシは、連絡鳥の姿を窓に見、暫くベッドでぼうっとしたまま動けなかった。

◇◆◇

「あれ?シズネのねーちゃん、ばーちゃんは?」

火影室に入ってきた大柄な青年に見下ろすように尋ねられたシズネは、これも師と同じように机から顔も上げずに、外出中よ、と答えた。


嘘はついていない。
言いたくないなーと思う事があるだけだ。

だが、この若者の真っ蒼な瞳に覗き込まれると黙っているのは大変なのだ。

「カカシ先生もいねーんだってばよ。久しぶりの休み、部屋の掃除でもしてやっか、と思って覗いてみたら、寝てた跡はあるんだけど…」

「………」

「なあ、知らねぇ?」

「…カカシさん、任務がはいったのよ…その…綱手さまの…護衛任務が…。」

「…へ…?」


◇◆◇

「………なんでここにカカシまでおるんかいの…?」


じろり、と、師の師である偉丈夫に質量のある視線を向けられ、カカシは面の下でこっそりとため息をついた。


◇◆◇


霧の隠れ里の秘湯は、秘湯というには余りにも有名で、そこが秘湯といわれるのは偏にそこまでの道のりの厳しさ故であった。

しかし、それも一般人を基準にしての事。

三忍である自来也や綱手はもとより、彼らよりずっと若いカカシにとって、厳しいという基準の範疇には入らない。


カカシは火影護衛という事で、暗部装束で傍らに控えていた。

火影の傍ら。

絶景の露天風呂の…入浴中の火影の。

勿論、綱手は浴衣を着ている。

「綱手。お主、着物を着たまま風呂に入ってどうするんだ……?」

他意が有りそうでなさそうな、微妙な感情を乗せた自来也の声が、しかし心底不思議そうに綱手にかけられた。

こちらはいっそ潔く素っ裸だったが、綱手がこぶしを握ったので、しぶしぶ腰に手ぬぐいを巻いている。


綱手はプイ、と、そっぽを向いたままだったので、自来也は先ほど睨みつけた事を忘れたかのように孫弟子に視線を向けた。
自来也は博識であったが、その知識の方向性に偏りがあることは自覚していたので、更に広範囲の知識を有する孫弟子に回答を求めたのだ。

「綱手さまが着てらっしゃるのは浴衣…の原型の湯帷子(ゆかたびら)ですよ。もともと、昔は大勢で湯につかるために、人目に肌を晒さないように、湯で着る着物なんです。なにも…」

休みで寝ていたのをたたき起こされたカカシは、最後に一言付け加えずにはおられない。

「自来也様と一緒だから着られているわけじゃありません。」

「…お主…いうようになったのう。ミナトに似てきとりゃせんか…?」


カカシは、先生ならそんなもんじゃ済まなかっただろう…と、心の中で思ったが、賢明にも黙っていた。

そして。

綱手の視線が、そっぽを向いたふりをしながらも、ちら、ちら、と、肘のあたりからぷっつりと切断された自来也の左手に注がれていることも。

しっかりと包帯を巻かれていてよくわからないが、出血するような傷は治っているらしい。
だが自来也は、一流の医療忍者の綱手に傷を見せようとはしなかった。

一連の騒動が収まり…
随分たってから帰還した自来也のやつれぶり。
ようやく、心配し続けたナルトやカカシの前には姿を見せてくれたが、それからしばらく、痩せた体が戻るまで、綱手には会おうとしなかったのだ。


カカシには其の自来也の気持ちがよく理解できた。
火影で、木の葉一の忍び。といっても綱手は医療忍者。

必然的に戦闘で命をやり取りする自分たちとは違う。

どんなに強い、女丈夫でも、彼女は暖かく優しい女性なのだ。自来也の負傷をみて辛い思いをするだろう、自分を責めるだろうというのが自来也の想いやりであったのだが。

カカシには手に取るように分かるその自来也の想いは、しかし綱手には今一つ伝わっていないようで、木の葉に帰還後、中々自分と会おうとしなかった自来也に、不安を募らせていたらしい。

間に入ったカカシはたまったものではなかった。


カカシには綱手の心配もわかる。

自来也の思いやりもわかる。


なんでこの二人は自分を通訳に感情のやり取りをしようとするんだ、


と、ときどき真剣にキレそうになった。

相手を思うあまりに腰砕けの男と、過去のトラウマで意気地なしの女の恋愛は、はたから見ていて地団太を踏みたくなるくらいにじれったかった。

………


俺はカカシ先生が好きなんだってばよ!
その。
そ、その。えーと。

そ、そう言った意味で…!

こぶしを握りしめ、湯むきしたトマトのように真っ赤になって叫ぶように自分に告白してきた可愛いオトコの事をカカシは思い出す。


”そう言った意味で”…

どこで覚えてきたのか其の言い回しは、あいつにしては上等の口説き文句だった。

カカシは犬面の下でふ、と口元を綻ばせた。


が。


でも俺はまだあいつに答えを返していない。
返してやっていない。


カカシは眼を見張った。


俺は自来也様たちをじれったい、と思った。
でも。

自分のやっている事は。


ナルトのあのまっすぐな想いに包まれて、気持ちよく揺蕩っていたいという自分は、二人以上に…ずるくはないか。

答えを返して、今までの、心地よい距離感を壊すのが怖い。


あいつは踏み出してくれたのに。俺の方へと。

任務中に自分のもの思いにふけってしまっていたカカシは、綱手の声で我にかえった。

「カカシっ!何をぼんやりしているっ!自来也を押さえておかんかっ!」

聞き返すこともなく、とっさに逃げを打った自来也を正面から抱きとめる形でおさえこんだ。


「……何事ですか…五代目…」
「こらっ!離さんか、カカシ、お主と抱き合っても始まらんぞ!のう!」
「こいつがアタシに怪我を診察させんのだ!」


この二人は…恋愛未満どころか…


「お友達からやり直したらどうですか、二人共っ!!」


と、カカシがキレるのとほぼ同時。

「エロ仙人ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!俺のカカシ先生になにしやがってるんだってばよぉーーーーーーーーーーーーーー!!!」

叫び声とともに、爆弾のような曾孫弟子が飛び込んできた………。

続く

17:19 | 小話 [Comment:0]

2009 *10 16 一日バタバタの予定なので…

今日は今から病院二つに銀行に、その他頼まれごとに送迎と、シャレにならないくらい給料の出ない仕事(笑)が詰まっておりまして、夜元気に上がってこれるかどうかわかりません^^;

なので先に生存報告を…(笑)


ついでに、昨日言ってたサスケ→ナルトの小話を上げときました。

カカシ出てきません^^;

カカシ総受けサイトなのに…(笑)

ローカルでは結構気の向くままに書いているので、突然こんな風に妙な小話をいきなりあげたりしますが、カカシ受けじゃないとダメな方は、注意書きをつけますので、ホント、ご注意くださいね…!


もちろん、カカシ受けで、テンカカ、オトナルカカ、四カカ我mainであることは変わりありません!(笑)


***


***サスケ→ナルトです、CPにこだわりのある方、カカシ受け以外は苦手な方はご注意くださいね(汗)***


***



遠い…夜の淵で男は宙を見上げていた。

すでに捨ててきた、と思っていた過去の欠片が、ふとした折に…男を苦しめる。

会いたいと。

想うことすら傲岸で。


懐かしいと。


想うことすら不遜な……

男を奈落への道から救おうとした、その優しい手を、たたき落とすように振り払い、傷つけ、捨ててきた。


憎しみだけを生きる糧として…生の大半を過ごしてきた男は、手の届かぬところで守られ、愛されていたことを知り、それが男をまた傷つけた。


もう、とうに傷つくことに慣れ、痛みはすでに男の伴侶ですらある。

何かを憎むことでしか、己を燃え立たせることのできない自分は、いびつな命であることを、男は知っていたが。

──今更…他の生き方ができるものか。

***


「なぁ…重吾…サスケってときどき空を見てるけどさ、なんか…見えんの…?」
水月を憚るように小さな声で、香燐が隣の大きな男に尋ねる。

「さあな。俺たちにはわからなくても写輪眼には見えるものがあるのかもな…」
「…」


***


なあ、サスケ。
俺ってさ、火影になって、木の葉を照らすんだってばよ。
そんでもって世界を平和にするんだってば!

ふん。お前みたいなウスラトンカチにそんな頭を使うようなことができんのかよ。

そう鼻でわらった幼いころの男に、その…少年は言ったのだ。


そんなこと言うなら、お前も手伝えよ!
もう、だれも一人ぼっちになったりしない世界をいっしょに作ろうぜ!

***

あの男は太陽だ。

世界を照らす、大いなる炎。


その光をうけて、自分は輝く満月になる……


そんな夢想が、時折男を苦しめる。

後悔のない道など無い。

しかし、自分には、こうすることしかできなかった。

あの男とともに生きていれば。

星にのまれて姿も見えない新月になることもなかったのだろう…

あの終末の谷で。


男は太陽を捨てた月となったのだ。


***

けれども…


男は忘れていた。


彼の太陽が…決してあきらめのいい人間ではない事を…。

09:18 | 小話 [Comment:0]

2009 *10 14 ちょこっとづつ…memo小話

只今です~~

昨日、日付の変わる前あたりから、たくさん拍手いただきました…(〃ω〃)

ウチのチャーミングばーちゃまの体調&大したことなくて良かったね、のぱちぱちだと思っております(笑)
ほんと、ありがとございました(〃ω〃)

****


ところで…
今、大変な(と言うほどでもないですが…(笑))事に気づきました…

なんと!

topのカカシ先生の左腕に赤い丸の模様、描き忘れてる……

_/乙(、ン、)_

なんか、どっかへんだなぁ、とか思ってたら…
そこでした………ガ―(´・ω・|||)―ン!!

描きなれないからなんだかんだと変ですね…^^;
もういい加減に下げなきゃ……^^;


****


ということで、昨日言ってた、おばーちゃんの病室で書いてた…(笑)イチャパラです(笑)今日もちょこっと継ぎ足しましたvv

短くて中途半端ですが、まとまったらファイル化します…頑張って…(笑)

目標は来週の土曜くらいまでに…完結……

って、余計なことは言わない方がいいかも……(笑)
あくまでも目標ということで…(笑)

まだ、大丈夫ですけど、大人なお姉さまオンリーで…

カカ誕、狗神の森、イチャパラバージョンです(笑)

お付き合いくださる素敵なゲスト様、click please!


「とんだお誕生日になりましたね。」

ベッドにやっと上体を起こせるようにまでなったテンゾウがそう言うと、隣から、ああ、とかうう、とか言うくぐもった声が聞こえてきた。

うつ伏せに枕を抱え込んで、すっかり自堕落に朝寝を決め込むつもりらしいカカシは、枕に顔を突っ込んだまま、片目だけを上げてテンゾウを見上げてくる。


二人部屋の離れの病室、ベッドはちゃんと二つあるのに、テンゾウが気付くと、せまいシングルの彼のベッドに、世話の焼ける先輩がもぐりこんできている。
そうしておいて、自分がどこで寝ているのかに気付くと大慌てで自分のベッドに飛んで帰る。
なんなのよ、ほんとに、などとぶつぶつ独り言を言っているところをみると、どうも無自覚らしい。

今度の件で。
ずいぶん心配をかけてしまったらしい、と自覚のある後輩は、それでもいつもクールな(或いはそれを装っている)先輩が、火影命令も無視、自分の体調も意識の外に自分を探し求めてくれたと知って…


先輩の誕生日に僕がプレゼントをもらった気分だ…


自分が死にかけたことも忘れてつい顔がほころんでしまう。

「…お前…。何、思い出し笑いしてんだ。イヤラシイ。」

イヤラシイって……

「…先輩の事考えてたんですよ。」
「…あぁ?」

寝ぼけたまんまだったらしいその「先輩」は、また自分が後輩のベッドにもぐりこんでいるのにようやく気付いたらしく、びっくり顔できょろきょろしていたが、今更自分のベッドに戻るのもとってつけたようだと思ったのか、そのまま枕に顔を突っ込んでだんまりを決め込んでしまった。

きれいな銀髪の間に見える耳が、みるみる赤く染まっていく。


この人が好きで。
たまらなく好きで。

自分の命の事なんか考えもしなかった。

あの時、炎を押さえなければ、この人が燃えてしまうと思った…


後ろに迫る妖魅も何の恐怖の対象でなかった。

テンゾウはぽわぽわと好き勝手な方向に奔放に跳ねている柔らかな銀髪に手を差し入れ、暖かな地肌をそっと指の腹でたどる。

この人を亡くしてしまうかもしれないという恐怖が、とことんチャクラを絞りつくさせた。


馬は、心の臓が止まるまで走り続けられる生き物だが、人はそういうわけにはいかない。
苦しくて必ず立ち止まってしまう。
チャクラもそれと同じで…。
この人のように…死に至るまでチャクラを使いきることなど、普通はできないのだ。

─自分でもよく死ななかったものだと…


「……ったと…思った…」


枕に押し付けられた、銀髪がもそもそと動いたかと思うと、枕に遮られた声が小さく響く。
それはテンゾウに話しかけられたもの、というより、問わず語りのひとりごとのようだった。

「…先輩…?」

体をかがめて旋毛に話しかけるように声を落とす。

「お前にまで…おいて行かれた…かと…思っ…た」

「…………………」


テンゾウは呆然と眼を見張った。
返事が返るとは思っていなかったのだ。何でもない、と、また飲み込んでしまうのだと。


病衣を嫌がって相変わらずの暗部仕様のアンダーの、晒された白い肩が、かすかに震え、それはテンゾウに、この青年が、次々に、大切なものを亡くして、そして独りで生きてきた事を思い出させた。

自分は。

そう、自分は、失った経験がない。

失うようなものを持っていなかったのだ。
今まで。


それなら、と、テンゾウは思う。

何も持つことがなく、失う悲しみを知らない、とサスケに弾劾されたというナルトに、自分は近いのだろう。

だから。

一度たりとも…何も持たざる者の…哀しみを…知っている。

だから。

ナルトの、サスケへの執着を理解してしまう。

けれど。

そうして…サスケを引きとめてやれなかったと、いつまでも悔やみ続けるこの優しい人を得た今。
サスケの「喪失」への怒りをも理解できてしまう。

己も…傍らの、この人に、妄執にも似た執着を持つゆえに。


16:40 | 小話 [Comment:0]

2009 *07 30 外伝…!!!!

泣けてきました…!もうたまりません!!

オビトが…!!
先生が…!!

リンが…!!


……

スミマセン、例によって勢いに任せて…ちょっと短いお話を……^_^;


CP は特にないです(笑)

サスケ里抜け前…どころか、中忍試験前の設定で……^_^;


お時間のある方、どうぞお付き合いください…(#^.^#)



「あーーー!!こんなところにいたっ!!」


後ろでいきなり大声を出されて、その長身の上忍はびっくりしたように振り向いた。

勿論、子供たちが来ている事に気付かなかったわけではない。

ここにたたずむ彼に声をかける人間など今まではいなかったので、声をかけられ…というより、陽気に懐いてこられて少しとまどったのだ。


里の大人たちは、彼にとって、この場所の意味するところを嫌というほど知っているので…今までだれ一人としてこの場所で、声をかけられた事はない…


木の葉の慰霊碑…殉職した英雄たちの眠る場所。


「カカシ先生ってば、今日、非番だろ~~~!!稽古つけてくれってばよ!!」

懐かしい色の髪をした少年が体当たりでしがみついてくる。


「カカシ先生、非番なのにまたここにきてるんですか?」

風に広がるピンクの髪を一生懸命に抑えながら、少女は眩しげなまなざしで見上げてくる。


「ああ、まあね…サスケは?サスケも…?」
「サスケくん、先に行ってるって。先生待ってたら日が暮れちゃうから、あたしたちに連れて来いって…!」
「サスケはめんどくさがって、教えてもらう礼儀をしらねぇってばよ!」
「何生意気なこと言ってんのよっ!ナルトのくせにっ!」
「あ~~サクラちゃんてば、その、癖にってなんだってばよっ!」

自分をかこんで、ワイワイ騒ぎ始めた子供たちを眼を細めて見下ろしながら、カカシはふと遠く里の風景を見渡した。


ゆっくり額当てを外す。

「あっ、あっ!!先生、写輪眼モードで稽古付けてくれるんだってばよ??俺の実力をやっとみとめ……いってぇ!サクラちゃん、手加減してねぇってばよぉ~~!!」
「ナルトうるさい!カカシ先生が本気出すわけないじゃないの!」
「でも額当て外した~~!!」


カカシはくすくす笑いながら子供たちにそれぞれ両目で視線をあて、ゆっくりと里の穏やかな風景に顔を巡らした。

─オビト。見えるか。お前が命をかけて守った里、こんなに大きくなってるぞ…あの時の俺たちのような歳の子供たちが…命をかけた任務に就かされることも…今はない……


─先生の忘れ形見も…こんなにでかくなった……

◇◆◇


サクラは、ナルトを見下ろすカカシの視線が、得も言われぬ情に満ちているのに…年頃の少女特有の鋭い感性で気付いた。

…先生の眼…哀しそうで寂しそうで…それでいてあったかくて優しい。

不思議な…謎めいた上忍師。

何時もはちゃらんぽらんで…何を考えているのかさっぱりわからない…でも、戦いの場では誰よりも頼りになる…。


「……先生…泣いてるの……?」

サクラは、カカシの珍しくあらわな左目から、陽をはじいて流れ出るものを認め、そっと小さな声で尋ねた。


「…え…?あらら…ホントだ…なんだろうね、久しぶりに太陽をみたから、陽の光にあてられちゃったかな…?」


白い、指抜きのグローブから出た指先で、ニコニコ笑みを浮かべたままあふれた涙をぬぐったカカシは、笑顔のままで再び額当てにその稀な瞳を隠した。


「さて、ご要望のようですから、特別訓練と、いきましょうかね…?」

「やった~~!!終わったらラーメン奢って、カカシ先生!!」
「…ちょっと、そりゃ、変なんじゃないの…?ナルト!!普通、教えてもらったお前が奢るんじゃないの?」
「何言ってんだってばよ!上忍がケチくさい事いってんじゃないってばよ~~!!」


ナルトに腕にしがみつかれながら、歩き始めた上忍師は、振り返ると立ち尽くすサクラに笑顔でおいでおいでをした。

「サスケが待ってんだったら急がないと、ブチ切れるぞ、急ごうか!頑張ったら晩飯奢ってやるよ。」
「はいっ!先生!!」


ナルトたちは知らない。


14年前のその日。


神無毘橋は落ちたのだった……。



タイトルは月にユダさまからお借りしております。

拍手、コメントとか、本当にありがとうございます……!!
大好きです…!

22:28 | 小話 [Comment:2]