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2008 *12 21 Christmasに向けて小話連載!

拍手、ありがとうございます!励ましていただいてます!

で…

昨日、後編上げて、直ぐにChristmasのお話しに取り掛かったんですが…
うう、24日に間に合うかどうか分からない…^^;
なので、
出来たところから、小話にあげて行くことにしました。
それなら、完結が少しずれ込んでも…(笑)
という、せこい魂胆からです(笑)

最後の話は、今までの分とまとめて表にUPする予定です。
24日に。
予定は未定で…ってやつですが…(笑)
だから、今日から4日連続の連載の予定…です。
…ワタシもチャレンジャーだなあ…と思わないでもないんですが…(笑)

短かったりだらりと長かったりしますが、少なくとも年内には…お、終わらせるぞ…(笑)…

年末の年越し話はどーなるのかしらん…(汗)

毎日頑張って、出来たところを載せますので、お時間、おありの方は、どうぞ、お付き合いくださいませ。ま、多分、一回は短いですから…(笑)

では、↓clickplease!! テンカカです!

求めよ、さらば…


act.1


岩隠れの里に幻の銘酒があるそうですね
よっぽどのツテでもないと手に入らないそうですよ


そんなことをボクがカカシ先輩に言ったのはもうずいぶんと前の事だ。
どんな話の流れでそんなことを言ったのかさえ覚えていない。

なんとなく、小耳にはさんだ事をふと口に上らせたに過ぎなかった。

けれど。

-あの人はもう!!

また遅刻か!


ここの所、どうもカカシ先輩は単独任務ばかり選んでいるようで、その所為でボクにまで単独任務がまわされてくる。
…いっちゃなんだが、ボクとツーマンセルを組める暗部はそうそういないんだ。
実力差がありすぎるバディは、片一方に負担をかけ、却って足手まといになり、大事になりやすい。
だから、かえって一人の方が動きやすい。なので、本来なら二人でやる仕事まで、ボク一人に回ってくる。
それはカカシ先輩も同じ事で、単独任務、と選んでも、他の暗部、上忍ならツーマンセルでする仕事を一人でさせられているらしい。

なんでそこまで一人で任務に就きたがるのかがわからない。

ボクはずっと不安なまんまだ。
ボクはカカシ先輩に避けられてるんだろうか…

ボクは気分が顔に出ない性質で、その日もカカシ先輩に待ちぼうけをくわされたまま…待ち合わせの場所が見える範囲でそこここ、移動していた。
何時間も待たされるので食事やらトイレやら考えておかないといけない。

それでも幾分ぼおっとしていたのだろう、サクラが直ぐそばに来るまで気がつかなかった。

「ヤマト隊長!珍しいトコにいるんですね?待ち合わせですか?」

サクラは珍しく忍服を脱いで、華やかな私服を着ている。

「ああ、まあ、そんなところなんだけど、サクラ、綺麗に着飾ってるね、デートかい?」

「だったらいいんですけどね…!ナルトとサイ君と待ち合わせなんです。Xmasイブに一人でいるのって寂しいじゃないですか!」
そういってサクラは肩をすくめた。
「ま、恋人がいません、って宣言しているようなもんですけど…」

苦笑いのその仕草は、もう十分に彼女が大人の女性に近付いてきているのを感じさせてボクは自分がえらく年を取ったような気にさせられた。

「イブは恋人と一緒にすごすものなのかな?」
「あれ、だから、隊長もデートなんでしょ?」
「ああ~~ボクはカカシ先輩に呼び出し食ってるんだよ。」

そう正直に白状したボクに、彼女は気の毒そうな目をして、風邪引かないように、といって、待ち合わせ場所に急いでいった。


そっか、イブには二人で過ごすものなんだ…

ボクはどうしてもそういった行事や習慣に疎い。

物心付いてからというもの、思い出したくもない目に合ってきて、それから逃れたら任務づけだ。任務に盆も正月もあったもんじゃないし、そもそも家族団らんというものすら知らない。

けれど、カカシ先輩とこういう関係になって、それまでの人生で与えられなかったものをみんなあの人に与えてもらっている気がする。

だから…


先輩、今、何してるのかな…


見上げた空は灰色で、そこから降ってくる雪は、影のように澱のように、ボクの気持ちを沈めていくようだった。


続く…

13:43 | 小話 [Comment:0]

2008 *11 22 更新&小話

拍手、昨日から、ありがとうございます。

えーと、後編、UPできましたが、どうだったでしょうか…
ドキドキ…


(以下、いろいろネタバレ的発言あるので要注意!)


というか…めちゃんこ眠たいのに眠れません………
いやいや、真昼間なんで、眠れなくてもいいんですが、昨日からあんま、寝てないのに眠れないってどーよ、なもんで、しょうがないのでまた小話書いてました…

半分WJの展開に混乱したまま書いてるので、ちょっとアレですが…

でも、管理人、カカシが死んだとは思ってません!!!


サクモパパの登場は超ヤバさげですが…!!!!

死んだって思ってませんし!

il||li _| ̄|○ il||li
言い聞かせてる言い聞かせてる…

ですよね……???

しかし、そこまで入れ込まなくても、と、客観的に指摘する自分はいるんですが、暫く、なすがままにぐるぐるしようと思います…

夜にまた、来る、かも、です…
スミマセン、訳の分からない日記で…

+  +  +  +


今晩は…!

またやってきました…
いえ、ちょっと休んでからまた出てきたんですが。

WJの展開はちょっとわかんないですね^^;
暫くカカシの話からは遠ざかりそうです。

自分がこの先、カカシ先生の二次創作ができるかどうか、まだ自分でも分からない状態です。

書きたい話…まあ、ネタですね、コレはまだ、ちょっと色々あるんで、それは全部書きたいんですが、勢いで、がーーっと書いてしまうタイプなんで、どうなるか、と…

かなりしょんぼりです…

まだ、色々書きたいんだけどな…気力体力、戻ってくれるかな…

今気付いたんですけど、16日からの一週間で、5回更新してますね、ワタシ…
今週は…(^_^;)

自分でもびっくり…
よっぽどすきなんですね、カカシ…^^;

でも、まだ、今はまだサイトの閉鎖は考えてないです。
ってか、考えたくない、ってのが、本音かなあ…

まだ、書けるかも知れないな…とか、望みを持ってます…
ってか、書きたいです。
のーてんきなナルカカ、
ちょっとHなテンカカ………

オフィシャルが、また、違った展開してくれると、いいですけどね…
我愛羅のときみたいに…

+  +  +  +


以下、チョッとしたナルカカ小話です…
(今週、どんだけ、カカ受け書いてるんだろうワタシ…^^;)

読んでくださる方、クリックプリーズ(#^.^#)


生きるために…


修行の合間を見計らって昼食をとりにきたナルトは、頬かむりに、口布の上から更にマスクをする、という珍妙なかっこうの上忍師に出会った。

「カ、カカシ先生ってば、なんちゅーかっこうしてるんだってばよ!」

「あぁ?」

「粗大ゴミの日だからさ、休暇と重なったから、大掃除をやっとこうと思って…」
「で、そのお掃除オバちゃんファッションなわけ…って、なんかおかしいってばよ、その格好…!」
「……って何処が…?」

きょとんと小首を傾げるのが妙に可愛くて、こんなこんな大きな男がかわいいと思う自分はもう人として終わってるのではないか、と考えながら、ナルトは、

「その頬かむりもそうだけどさ、その口布の上のマスクがわっかんねーなーーー!」
「あ?」
「口布してるのになんでマスク?」
「…埃で口布が汚れちゃうじゃないのよ。」
「……下ろせば…?口布………」

ナルトにそういわれて、ポン、と両手を打ち合わせたカカシだったが、
「まあ、めんどうだからいいや…んじゃ、オレ、まだ片付けのこってるから、戻るわ。おまえもさっさと昼食ったら修行に戻れよ。」

片手をひらひら振って戻っていくカカシの後を、ナルトは見ていた。

あれ…?
カカシセンセ、痩せたんかな?

初めて鈴とりのテストを受けたとき、上忍っていうのは化け物の一種かと思った。
人とは思えないそのスキルに、絶望的な距離を味わわされた。

勿論、それは、カカシだからで、上忍全てが彼のように驚異的な忍のスキルを持っているわけではないことを後で知ったが、最初に接したカカシの印象は、ナルトにとって殆ど刷り込みに近かった。

死に物狂いの修行の成果…
鈴とりに、カカシに写輪眼を使わせるようにさえなったが…

まだまだ、カカシ先生にはいっぱい教えてもらわなきゃなんねーってばよ!

「せんせー!オレも、片付け、手伝うってばよ!」

そういってナルトはカカシの後を追いかけた。


カカシの部屋は…

「な…なんもねーな、先生の部屋…コレで何処を片付けるって…?」

「んーー、片付けるのが面倒だからさ、毎日使わないものはすてちゃおーかな、なんて…」
「な、な、なんっつー乱暴なこというんだってばよ!不便じゃねーの?そんな、なんもなくって!」
「あー、まぁ、多少はね、でも、任務から疲れて帰ってきて、片付けするの、しんどいしね…」
「一日や二日くらい、散らかってても死なねーって!」
「…いや、オレの場合、死ぬかもねーーー」
「…へ?」
「散らかってるとさ、侵入されたり待ち伏せくったりしても分かりにくいんだよねー片付いてたら、ここでオレを待ち伏せしよう、とはあんまり思わないだろうしねーー」

ナルトは、棚を拭きながら、なんでもないように言うカカシのその言葉に凍りついた。

「ほら、オレって、お尋ね者じゃない? いつ、急に帰って来れなくなるかわからないしねー。暗部が処理しに来た時、散らかってるとやっぱり恥ずかしいっていうか、みっともないって言うか…」

テーブルをごしごし擦るように拭きながら、急に黙ってしまったナルトを、カカシは驚いて振り向く。

「どうした…?」

「………」


この人は、普段から、こうやっていつも自分の死を見つめて、そこに向かって歩いていくように、生きてきたのだろうか。
ずっとずっと、まだ、物心付く頃から、忍として生きてきた、と聞いた。
その頃から、死はこの人にとって、遠くにあるものではないのだ。
自分がどれだけ強く、若い盛りの忍であるか、は、この人にとって関係ないのだ。

さしのべられる死神の幾つもの手をしなやかにかいくぐって、そうして伝説とも言える業績を残してきた。
しかし、いつか、そのかいなに自分も抱き取られるだろう事を、この人は、呼吸をするように当たり前に受け入れている。

そのいつか、は、10年後、20年後…いや、明日かもしれないことを、当たり前の事として生きてきたのだ。


「ナルト。何泣いてるんだ、お前…」

急に、蒼い大きな眼からぽろぽろ涙をこぼし始めた弟子を見て、カカシは苦笑しながら頬かむりとマスクを外した。

「もしかして、オレ、泣かしちゃった?」
「センセー、そんなの、さみしくねーのかよ…!?」

抽象的なナルトの問いだったが、カカシはその舌足らずな質問が良くわかったようだった。

「むかし…幼馴染の親友たちに…そういった生き方は淋しい、って指摘された事はあったけどな…」
「……」
「オレは、淋しいって感情がどんなもんか、よく分からなくってな…」
「……!……」
「人を好きになる気持ち、とか、夢、とか、それも、ないほうが楽、ってずっと思ってたしな。」

「先生!!」

金色の髪に手を突っ込んでわさわさとかき回しながら、ナルトの一番好きな上忍師は、

「だーーけど!お前たちの先生してたら、いろんな、いらないって思ってた感情が、実は大切なものだったんだ、ってことが分かってきたんだよ。」

そういってにっこり笑った。

「先生…」
「教師ってのは、生徒に教えるばかりじゃなくて、生徒から教わる事もいっぱいあるもんだな。」

「カカシ先生…!」

「お前たちはオレの、最高の生徒だったぞ。」


+ + + + +


ナルトは、瓦礫のようになった木の葉の里の 一角に立ち尽くし、凝然と足元を見つめていた。

だから、お前は、前だけを向いて、生きて行け。
今、握った手を開いて、新しい運命を掴みに行け。
……振り返るな。
今はまだ…


そういった、『彼』の言葉を、深く胸に刻みながら。

end

14:49 | 小話 [Comment:0]

2008 *11 10 自主的カカシ応援週間…orz オトナルカカ小話UP

拍手
アリガトウございます!!
皆さんといっしょにカカシの無事を祈りましょう…orz

昼間っからたまらんくなって日記に上がってきました…


今朝、旦那が出張で、朝6時に駅まで送ったんですが、帰りについついWJを買ってしまいまして…

朝読んじゃって、すんごく色々滞りました(-ω-;)

も、大変でした、おろおろして…^^;

午前中に出かける用事があったんですが、危うく遅刻するトコでした^^;


で、しっかり、最後の台詞にどやされるようにして、小話をかいてしまったんで、ちょっと上げます…

認識票(ドッグタグ)
って小タイトルです

ドッグタグ
っていうのは、もともとアメリカ軍の兵隊さんが持ってるもので、死んじゃった時に、(同僚が)それをもって帰るんですって。

形が、犬の鑑札に似てるんでドッグタグ(犬の札)っていうスラングで呼ぶそうです。でも、ドッグタグで、通じるそうです。

で、木の葉の忍も、そんなの、持ってるといい、とか思ったんですが、よく考えたら、そんなのもってたら、忍んでナイじゃん、とか気付いたんですよね…
でも、都合の悪い事はスルーする、という事で…^^;

拙宅の木の葉の忍は持ってるって事でお願いします^^;

また、夜にでも、上がって来るかも…です…


以下、ちょーっと暗めテイストですが、時期が時期なんでお許しを…

ちなみに、カカシ先生の運命如何では、少し長いお話しの前振りになる予定です…
ま、予定、ですけどね~~~(^_^;)

では、一緒にカカシ先生の無事、祈りましょ~~~~!!

(すこーーし大人表現あります。苦手な方、御注意!)

大丈夫な方、クリックプリーズ(#^.^#)

オレの下から体を起こしたカカシ先生の汗ばんだ裸の胸で、認識票(ドッグタグ)がチャラリと音を立てた…


「さ、ナルト、どけ。オレはこれから任務が入ってる。今日はもうおしまいだ。」

いつに無くそっけないカカシ先生の口調だったが、仕方が無い。
この時期、毎年、カカシ先生は…

「こんな夜からかよ?」

そう聞いたオレに、左目を閉じたまま、開いた片目を細めて、カカシ先生は肩をすくめた。
「任務がいつも昼間からとはかぎらないでしょうよ…」

…その言葉と、憂鬱そうな先生の様子で…
オレには知られたくない任務だと知れた。
…血なまぐさい任務…カカシ先生は相変わらずオレに知られまいとする。
暗部をやっていれば、オレにだってそういった任務がくるはずなのに…先生はその手の任務を皆独りで引き受ける…


オレはカカシ先生が綱手のバーちゃんとやりあったのを知ってる。
カカシ先生の負担を考えて、オレとのツーマンセルで暗殺任務を任せようとしたバーちゃんに…

「アイツは火影になる男です。オレはアイツが暗部の仕事をする事自体反対ですよ。こんな後ろ暗い任務はアイツにやらせるべきじゃない。」

「過保護にしてアイツのためになると思ってるのか、カカシ!火影は奇麗事だけでは勤まらん。お前も十分に知っているだろうが!」

「火影になれば、否が応でもそういった事態と直面するんです。今からアイツをすり減らす必要は無い!小さいうちからの暗殺任務が子供の心に与える影響を考えた事があるんですか!」

カカシ先生にそういわれてバーちゃんは黙っちまった。
そりゃそうだ。
里の誰よりも小っせえ内から、大人以上の過酷な任務をこなしてきたカカシ先生の台詞だもんな。
説得力が違う…

でもよ、先生。

それって、やっぱり過保護だってばよ…?

オレはもう、カカシ先生に守ってもらわなくちゃならない小さな子供じゃねぇ。


*  *  *


「先生、オレが洗ってやろうか!?」

風呂場に行ったカカシ先生に、オレがそう、能天気な声を掛けると、

「イヤだよ。お前、洗うどころかまた続きになだれ込むでしょうが…!」
「ちっ!読まれちまった…」
そう、小さく舌打ちすると、

カカシ先生は洗い場の戸を少し開けて顔をだし、

「ナニ!?お前、ホントにまだ盛る気だったの!?」

とびっくりした顔をした。

「先生が任務だって言ったから手加減したんだってばよ…!」

「うわぁ…お気遣いアリガトウ… 任務入ってなかったら、オレ、ヤリ殺されちゃうトコだったのね…!」

大げさに顔をしかめて戸をぴしゃりと閉めたカカシ先生は、くすくす笑いながら、入ってくるなよ、と言った。


*  *  *


例の口布を引き上げた、胡散臭い格好で綺麗な顔を隠し、いつものように窓枠に止まって振り返ると、

「ん、じゃ、行って来る。」
「おう!気をつけて行ってらっしゃいってば!」

三日月のように片目を微笑ませ、カカシ先生は姿を消した。


任務に出るには早い時間。
オレは知ってる。

いつも、この日、夜遅くにカカシ先生が慰霊碑の前に立っている事を。
例え任務が入っていても、どんなに過酷な任務だったとしても、必ずそこに…居る。

神無毘橋の戦い…

オレの生まれる前のその戦いの事を、オレは知らない。

けれど、カカシ先生がその戦いで失ったモノをずっと忘れないのをオレは知ってる。


カカシ先生の胸の三個の認識票(ドッグタグ)…

オレはまだ、その持ち主の事を…

聞けない……


end

14:31 | 小話 [Comment:0]

2008 *11 01 また、微妙な小話をUP…

拍手
いっぱいいただきました!わあ、うれしい…!

で、本日のWJ………

案の定、へこんで…、というより、話の展開に落ち着かなくて、もう、半泣き状態です。il||li _| ̄|○ il||li

気を紛らわそうと…

また書いて…しまいました…
はい、微妙なのを(汗)

ナルサス風味のナルカカです。

もう少し続くんで、表に出そうか、と思ってはいますが、とにかくこのへこみを紛らわせるのにさっさとUPしたくて……^^;

続きは、このまま明日のメモで書くか、または、書き上げておもてにだすか、まだ未定ですが、ひとまず、ここまででも、読んでいただいても、なんとかなるかな、と、思ったので、UPしました。


サスケがでてきますが、一応、ナルカカです。


大丈夫な方、クリックプリーズ!

ナルサス風味があります!
大丈夫なかただけ…
ちょっと中途半端感がありますが…(汗)

続ける気はあります…^^;

では、どぞ!!


「ナルト!! 待て!!突っ走るな!待て!」

カカシの必死の呼びかけも、サスケを目の前にしたナルトには届いてはいないようだった。


遠くなっていくサスケを追い、信じられないスピードで木々を飛ぶナルトに、それまでの戦いで、チャクラの残りの少ないカカシは、追うのがやっとだ。

「サスケェェェェッッ!!!」


追いすがるナルトを振り返ったサスケの眼が赤く濡れて光っていた。

「……ナルト…」

ナルトの呼びかけが、聞こえていないかのように、それまで黙殺していたサスケが立ち止まり、振り向いたことで、ナルトは喜色を浮かべ、そばに駆け寄ろうとした。


「………いつまで俺にかかずらってる…。」

言葉とともに放たれた千鳥を本能でかわしたナルトはサスケに掴みかかっていった。

さすがに意表を付かれ、もつれ合って落下する。

が…

キインと金属音が響き、二人はふたたび離れて大枝に飛び移った。


「火影を目指すとか抜かした割には、抜け忍探索に血道をあげてるのか、お前は…」

「………っ!」

「うざいんだよ…」

低く、囁くようにいわれたナルトは唇をかんだ。

初めて出来た友。同じ痛みを知る友。

何処で道が分かれたのか。

「コレで終わりだ…」


「サスケ、よせっ!!!」


カカシが叫ぶのが早かったか…


「ア・マ・テ・ラ・ス…」

黒炎が渦をまいてナルトに襲い掛かった…

ナルトは動けなかった。


表情の無いサスケの暗くぽっかりと穴の開いたような瞳…


恐ろしいまでのチャクラで黒い劫火が自分を飲み込もうと襲い掛かってくる。

サスケの殺意を纏って…


そっか…


お前、もう、オレ、いらないんだってば…

そっか…


眼を閉じ、甘んじてそれをうけようとしたナルトを…

黒炎をはなったサスケは驚愕したように眼を見開き、凍りついた。

ナルト………!

お終いなのか…オレたち………


「ふざけるな!!」


サスケの放った黒炎を、迎え撃ったのはやはり同じ黒炎だった…!


「……カカシ!!」


ナルトに襲い掛かった黒炎の軌道上に、白い長身の影が割り込み、同じ黒炎で迎え撃っていた。


「…っ!いい加減にしろ、よ、お前ら…!いつまで、喧嘩して、やがる、んだっ!」

「カカシ先生!ダメだってば、チャクラ、たんねえってば!!やべぇってばよ!!」

悲鳴のようなナルトの言葉どおり、確実にカカシが押し負け、巨大な黒炎が、その痩身を覆い尽くしていく。


………!!!!


黒炎を放ったサスケすら、呆然と…彼を慈しみ、彼の秘技となった千鳥を伝授してくれた…恩師が、炎にまかれていくのを見つめていた…


「させねぇってばよ!!!!」


咄嗟に動いたのは…サスケの殺意で凍り付いていたナルトだった。


石のように、炎にまかれて落ちていく大切な人を幾十ものナルトが追う。


「カカシせんせぇぇぇっ!!!!」


地面にそのまま落ちていたら首の骨を折るだろう高さを、一瞬で追いついたナルトは、逆巻く黒炎の中、その炎ごと、その長身を抱きしめた。


己にも燃え移る黒い炎に頓着なく、コロナのような九尾のチャクラに白い体を捲き込んでゆく。


「………」


ナルトが、己の尾獣のチャクラで黒炎を消し、彼らを止めてくれた恩師を救ったのを見届けて、サスケは踵を返した。

「……カカシ…ナルトを…」

サスケは、カカシを必死で呼ぶナルトの声を聞きながら、自分があの二人に何を言いたいのか、何を求めていたのか、それすらも分からなくなっている自分を…

はじめて 

哀しい、と思った………

end

23:13 | 小話 [Comment:0]

2008 *10 30 アニナルに萌えちゃって小話一つ…

拍手
更新ない日にも、いただけて、感激です…!ありがとうございます!

こまめに更新、頑張りますね!!
またよろしくお願いします~~(#^.^#)


アニナル

今日はまた、絵が、動画が綺麗でしたね…
なので余計に切ないなあ…

シカマルが、チョウジがイノが…

シカクさん、いいアジでてましたね!かっこよかった!!

で、ついつい勢いに任せて短いのを一つ…

お時間がありましたら、お付き合い下さい!

以下、クリックプリーズ!

寂寞とした墓地の、その新墓の前に、10班の子供達が集まっていた。

野の花で作った花輪を供え、シカマルが真剣な顔で墓標を見つめている。…


あいつら…行くつもりだな…


カカシは遠くからその様子を黙ってみていた。

ならば、オレもついていってやらねばなるまいよ…

そう決心して踵を返すと、いつの間にか、気配もなく、彼の相棒がそばに立っていた。

「行ってやるんですか…?」

主語も目的語も無いその言葉に、カカシは一つだけ見える眼を三日月のようにして笑う。

「アスマは短気なやつでな。子供達を、こんなに直ぐにヤツのそばに送りでもしたら、オレがアッチにいった時にナニを言われるか分かったもんじゃないからな」

「先輩…」

「ナルトを頼んだぞ、テンゾウ。もう、あそこまで道筋をつけていたら、大丈夫だろうが…」

「わかってます。ただ…」

「ん?」

「約束して下さい」

ナニを、という変わりに、カカシはちょっと小首をかしげた。

「先輩、前にいいましたよね、ボクに…」

「………」

「自分の前で怪我をするな、血を流すな、って…」

「…ああ…」

「なら、今度は先輩が約束して下さい。ボクの…」

「……」

「ボクの見ていないところで、逝ってしまわないと…ボクに、誰が先輩の敵か分からないまんまで逝ったり…しないと…!」

カカシは、ちょっと一瞬眼を見開いたが、くすくす笑いだした。

「なんだよそれ、テンゾウ。お前が居ればオレに怪我、させないわけでしょ、で、お前が居ない時は、死ねない、となると、オレって不死身…?」

「そうですね、是非、それでお願いします。」

苦笑し合った二人だったが、これから闘う暁の実態を知った時、その嫌な符丁に眉をひそめることになった…


忍は死ぬのが仕事だ…

いつかそんな話をした事がある。

しかし、カカシもテンゾウも、子供達、誰一人として死なせたくはなかった。

多分、それは アスマも同じだ、と、彼らは信じていた。

end

22:17 | 小話 [Comment:0]

2008 *10 16 アニナル アスマに寄せて 超短い小話

うううう

分かっていたのにアニナル、アスマ先生のお話しにしんみりしてしまいました……

で、突発的に短い小話を…

時々、サイトにUPするほどでもない短いのを書いてしまうときがあるので、こちらにあげる事にしてます。

小話

のカテゴリ分けをしますので、そこから、見ていただければ…

最初にCPを表示しますね、地雷のある方は踏まないように(笑)

以下、たたんでますので、クリックプリーズ!


***カカシ***


任務書を片手に火影屋敷を出たところで、紅にあった。
花束を片手に、可愛い幼子の手を引いていた。

「あら、カカシ、これから任務なの?」

くったくなく聞いてくる紅に、俺も苦笑しながら答える。

「そう。もう一月休み無しなのよ。綱手様になんか言ってやって。」

俺がそう愚痴ると、

「上忍が少なくなってるから、大変ね。無理しなくちゃならなくなってるけど…」
「……」
「気をつけるのよ、カカシ。」

俺はその言葉に無言で手を振るしかない…

いつまでも見送ってくれる紅と幼子に背を向け、振り返ることは出来なかった…


紅の嘆き…残されるものの嘆きは、俺の半生に影のように寄り添ってきた。


顔も知らぬ母も、英雄とうたわれた父も、年若い師も、その又師も…初めて出来た友、初めて持った弟子…
その全てに俺は置き去りにされた。


そうして、大切なものを作ることに臆病だった俺が、やっと手に入れた光…

太陽の光輝を宿すあいつを失うことがあれば…

***ナルト***


いつも飄々としてるカカシ先生が、今日は朝からおかしかった。

どう、と具体的に言えるもんじゃねえケド、俺には分かる。


第一、任務に遅刻しないで来るって、おかしくね?

どうしたんだってば?


そう聞きたくなるのを我慢した。

先生は瞳術を連発して、任務が終わる頃にはへろへろだった。


先生に肩をかして里に戻って、初めて気が付いた。


かわいい幼児を抱いた紅先生にあって。

初めて…

気が付いた……

蒼と深紅のオッドアイが遠くを見つめるのに我慢が出来ず、オレはあの人を後から抱きしめる。

「俺は何処にもいかねぇってば…アンタ残して、何処にもいかねぇって…」

そう何度も何度も耳元で繰り返し。


あの人の体から、寂しい翳が消えるまで…

20:22 | 小話 [Comment:0]