うわあん 日付がかわっちゃった(笑)
やっとendまで行きました…
法事が思ったより長引いたのがイタかったです^^;
お時間のある方は覗いてやっていただけると嬉しいです~~
校正もしなくてあげてるので、誤字脱字、見つけたらこっそり教えたって下さい
寝ます~~~お休み~~~フォルァ!!(ノ*゚Д゚)ノ 【愛】
ぐっしょりと血を吸ったカカシのトラウザースを間近に見て、サクラの顔色が変わる。
―――――良く之で貧血を起こさずにいられるわね…
チャクラで止血してたみたいだけど…
部隊長のカカシがこんな怪我をして、治療の必要がある、と、隊員に知れ渡るのはただでさえ仲間が削られて意気消沈している忍び達の志気に関わる…
と、カカシが判断したのは分かる。
―――――なら分からないように治療すればいいじゃないの全く!!
カンカンに起こっているサクラに、さすがのカカシもあきらめたか、さりげなく生徒のお願いを聞いている風を装ってサクラの治療を受け入れた。
いつもの生徒と上忍師の見慣れた風景に溶け込み、隊員達もしばしの休息に入り、見張りに警戒を任せてカカシ達から意識を離していくのが分かる。
それを見計らってサクラは、カカシの腹部に張り付いた忍服の裾をそろりとめくりあげていく。
カカシは何も言わず辺りをさりげなく警戒している。
―――――…いつもこうだったわね…先生…戦場で…あたし達が居るとき…絶対自分は気を抜かないの…
そんな事に気付いたのも最近のこと。
ぺり、と、乾いた音がして、乾燥して固まった血液がぽろぽろと剥がれ落ちる。
チャクラで熱量を上げ、乾燥させて蓋にし、止血していたのだろう。
べりっっと抵抗があって黒い服がまくれ上がり、カカシの白い腹が覗く。
…白い…今は真っ赤に染まった…
ぼたぼたぼたっといきなり出血し、カカシの傷の具合がかなり深刻なことに改めて気付く。
「…先生ったら…鎖帷子、なんで着てないんですか!?」
「……サクラ…声が大きいよ…」
視線を外に投げかけたままカカシは何気ない風をしたまま、答えた。
鎖帷子で防げるような攻撃をする敵が居るはずもない。
ならば、少しでも機動性をあげるべきだと。
―――――カカシすら、速さを重視せねばならない敵がいるのか…
暗鬱とした気分におそわれながらも、血のあふれる傷を両手で挟み、ゆっくりとチャクラで覆っていく。
ぱっくりと裂けた傷は、カカシの腹筋がほとんど受け止め、幸いにも内蔵に影響はないようだ。
…普通なら腸までずたずたになっていたところだわ…
鍛え抜かれた身体と、咄嗟に身を引いたであろう判断力。
…普段先生の肌って見えてるところが微妙なのよね…
右目の周り少し。
両手首。
足首。
そして指先。
…なに…?
何だかそれって…Hくさくない…!?
唐突に妙なことを考えたサクラは、目の前に赤く血を纏った白いカカシの肌が肌理の整った美しい皮膚で覆われているのに気付く。
…なに…?なになに!?やだっ…
チャクラを流し込むために手のひらで広く触れるため、そのなめらかさ、暖かな体温までリアルだ。
手を差し入れようと、トラウザースを少しずらしてサクラはぎくっと手を止めた。
…やばっ
下げたトラウザースのベルトの部分からうっすらカカシの下生えがぎりぎりかすめている。
カカシ本人は何も気付いていないのかあるいは気にもしていないのか、視線は外を向いたままだ。
―――――治療中、治療中、治療中ったら治療中よ!!やましいことはないわ!!
そう必死で自分に言い聞かせていたサクラは、まるで中年のオッサンのセクハラもどきではないかと思い至り、がっくりと肩を落とした。
「…?ん…??どうした、サクラ…?」
「いいから怪我人はじっとしてて下さい!」
意味不明の八つ当たりをして、傷に集中する。
いつもは体臭のないカカシの、濃厚な血のにおいは、強烈なインパクトでサクラの嗅覚を刺激し、忍びの常として身につけている鋭敏なそれは、血の、鉄臭のなかに、間違い無くカカシの、微かな汗のにおいを含んでいた。
それは思いもよらずサクラの女の部分を強烈に刺激した。
いつもは猫背で、茫洋としている師の、なめらかで、残されている傷さえ美しいと言える、身体。
己の痕跡を残さない事が鉄則の忍びの中でも、キバの一族に匹敵するレベルの嗅覚を保つカカシは、ほとんど体臭を持たない。
チャクラのコントロールから身につけたであろうそれは、すでに習い性となり、意識してやっていることではないのだろう。
けれど、隠密任務ではないこの激闘で、オマケに顔をつきあわせての戦闘、体臭をわざわざ消去する意味はない。
―――――汗なら汗くさくにおってよ先生…なんで…汗がへんに良い匂いなのよ、信じられない!
強引にチャクラの熱量を上げ、傷の修復を急いだサクラは、軽く息を詰めたカカシを慌てて見上げた。
―――――やば、急ぎすぎた…!?
急速な再生は患者に苦痛を与えるので注意しろと散々綱手に言い聞かされていたのに。
「…っ う…。」
カカシの白い眉間に皺がより、近くで見ると瞳孔の大きさの違う二つの色違いの瞳が見下ろしてきていた。
「せ、センセ…ごめんなさい、痛かった…?」
そう、見上げながら聞くサクラに、カカシは目を細めて笑顔を作る。
「ん?わざとじゃなかったんだ…?不肖の師は弟子からお仕置き喰らったのかと思ったよ」
そう言うことで気にすることはないと伝えてくる師に心の中で頭を下げて…
更に治療を急いだ。
「…つ、つつっ、サ、サクラ…もちょっと…なんだ、いててて」
切られた時より治す方がイタイよ、と、腰の引ける上忍師のベルトを鷲つかんで、治療を急ぐサクラには彼女なりの事情がある。
―――――冗談じゃないわ アタシはあの火の玉小僧と無表情熱血隊長の間に入って センセの寵を取り合うような タフな精神は持ち合わせてないんだから!
このオッサンが可愛く見えたりきれいに見えたりする自分の目を疑える内に、さっさと退散しよう、と、少女は堅く…心に誓った。
その後…戦いは熾烈をきわめ、恋愛云々どころではなくなり、少女の危惧は杞憂に終わる…はずだったのだが…………
いつの世も…人の目算は近視で、遠くまで見通せた例しはないのであった…。
未承認 2015.05.26-20:23 Edit
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