Only Birthday
〜十万打切りリク〜
R-18
年齢制限等、大丈夫な方のみスクロールで…!
◇◆◇
後篇◇◆◇
─
素直な尻尾 2 カカシver.(オトナルカカ)─
「ん、ぁっ!!」
ナルトの大きな手が毛並みの豊かな尾の付け根を握って背中の方に倒してくる。
強い力ではないが、つられるように腰が高く持ち上がった。
………!!!
相変わらず尾は速いリズムで左右に振られ、カカシは顔に血がのぼるのを自覚した。
「ナルトっ、そこで…いつまでも見てるんじゃない、よ、さっさと…来いっ!」
「先生、いくら何だっていきなり突っ込んだら後で便所に行けなくなるってばよ…」
「べ……っておま…」
言うにことかいて便所かよ、と、どんな時でもナルトはナルトだと、カカシは吹き出してしまった。
こいつとムードのあるセックスなんぞは頭から無理、というもんだと、シーツに顔を埋めて笑い声が出るのをこらえる。
自分にとっては…いくらこいつと「恋人同士」などという関係になったと言われても…今更甘い雰囲気でセックスなんて、どうしたらいいのか、戸惑うばかりだったのだ。
今までは…真っ暗闇で無言でごそごそと…
ぁあぅっ!??
ぬめりを帯びたナルトの太い指が、笑いに体を震わせていたカカシの後孔に入り込んでくる。
「先生、困るな、ヤッテっ時に笑ったりしたら…ムードがぶち壊しだってばよ!」
お前がソレをいうか、と思ったカカシは、笑いを何とかのみこんで、乱れる息を整えるとやっと反論した。
「おっさんのオレに…そんなの求めないでくれる…?お前とのセックスなんぞはスポーツみたいなもんじゃないのよ。お前だって…何が便所だよ…!」
「…ま、オレがムード無ぇのは認めっけどさ…先生。」
………
気のきいた返事をしようとしたカカシは、ナルトの指に体内の一番敏感な部分を探り当てられ、息が詰まって声が出せなかった。
あ…あ…ぅ…あぁ…
歯を食いしばっても、かみ殺しきれない声が洩れる。
ナルトの熱い体温がカカシの背中に密着してき、覆いかぶさられたことに気付く。
「センセ…オレ、すげぇ…やべぇ…」
……何が、と、わずかに振り向いて視線で尋ねる。
「感じてる先生、超ヤラシイ…入れる前に出ちまいそう…やべぇ……!!」
何が超ヤラシイだ、ヤラシイのはお前だ、と言いかけたカカシは、いきなりクルリ、とひっくり返されて息をのんだ。
「ヤラシイ先生、もっと見ながらやらして下さい!ってばよ!」
なにが、ってばよ、だ、この…
「い、っつ、ナルト、し、尻尾……!!」
ナルトは尾の根元を握ったまま、カカシの体を二つに折り、膝を開いて顔の近くにまで押しつけてくる。
柔軟なカカシの体はいともたやすく折りたたまれ、散々ナルトの指に慣らされた部分と、固く立ち上がって濡れた性器が、熱い呼吸をするナルトの目の前にあからさまに晒された。
さすがにこれは恥ずかしい……!
「ちょ、っと…ナル…ト…や、止めてって…この格好…!」
「苦しい…?先生…?」
苦しくは無い。苦しくは無いが……
恥ずかしい、と言うのがまた恥ずかしい……!
こいつとのセックスはとんだ羞恥プレイだ、と、カカシは酔いが回って自由が利かなくなった体を持て余しながら独り心中で愚痴るしかない。
こいつを喜ばせるのにはとんでもないカクゴがいるんじゃないの!
こんなのは、とてもじゃないが毎日付き合ってられるもんじゃない……!!
「日付が変わったら魔法は解けるぞ………ナルト…」
「……え…?」
今日はお前の誕生日で…だから、今日は特別ってこと…!
カカシは乱れる息でそう一気に言った。
「えええ、ナニ、ナニ、カカシ先生、それってどーゆーことだってばよ!?」
素直になるのもいい。
こいつに甘えるのもいい。
こいつがこんなに幸せそうな顔を見せてくれるのなら。
しかし…!
自分は自分だ。
四六時中、十四も年下の若造にたよって、甘ったれたりしてられるか!
伊達や酔狂で30年以上もひねりの入った人生を送ってきているわけではないのだ。
だが。
しかし、だ。
カワイイ男のためなら…誕生日の一日くらい、其のポリシーに眼をつむってやってもいい。
そのくらい…そんなにも…
俺はお前にイカレテるんだからな…!
しかし、だ。
そんなのは一日で十分だ!!!
カワイイカカシ先生ってオレの誕生日限定…?
眉を下げて情けなさそうに聞いてくる「大きなコドモ」に、カカシは息を乱したまま(格好はつかないが)シニカルに唇の端を持ち上げて笑っていった。
「そ。そんなカワイイ先生とかっていう、変な人間は今夜限りの幻だ!」
だが。
意外性ナンバーワンのナルトの、ナルトたるゆえんを、カカシは失念していたかもしれない……
「そんならカワイイ先生を今晩は思いっきり堪能するってばよっ!付き合ってくれるんだろ、先生!!」
…………!!!
「ナ、ナルっ!!!!」
◇◆◇
熱い塊がまるで腹を突き破るかと思われるほど、奥深く侵入してくる。
膝の上に抱え上げられた腰は、さらに膝裏を肩に担ぎあげられ、肩だけがソファについている状態になった。
カカシは、ベッドにも行ってない…ってか、晩御飯はどーなったのよ、と、熱でぶれ始めた思考でぼんやりとそんなことを思う。
余所事でも考えていないと一気に快楽の大波にもっていかれそうだった。
せわしなくソファを叩くぱたんぱたんという自分の尾の音がいたたまれないくらいに恥ずかしい。
けれど、自分に覆いかぶさる若者は、たとえようもなく幸せそうな笑顔を見せている。
………も、ナルト…っ…終わってくれ、恥ずかしくてたまらん……
自分の尾がせわしなく立てる音がいたたまれないカカシは、かすれた声でねだろうとするが、そのたびに体位を変えられ、尾の付け根を握りこまれ、しゃべるどころではなくなってしまう。
…あっっう…!!
下腹部に熱い熱が散る。
くそ、…何回イかす気だ……
尾の根元を握りこまれ、後ろから突き上げられ、カカシはまた達してしまう。
この野郎……オレを腎虚にする気か……!!
だが、自分の背中で熱い息をこぼし、幼子が母親の乳をまさぐるような、愛撫をくりかえす若者に、カカシは制止する言葉を持たなかった。
何故この若者が…今では里の英雄の…こんなにまで自分に執着するのか、カカシにはまだわからなかった。
望めばいくらでも、素晴らしい恋人が…女性の…手に入れることができるであろうに…
なんでこんな…14も年上の…
「…先生…カカシ先生……」
耳元で、うわごとのように名を呼ばれ、胡坐をかいた上に抱え込まれる。
あっあっあっ!
自分の体重で更に交わりは深くなり、カカシは意識がぶれ始めていた。
駄目だ、これ以上はつきあいきれん…
「ナ、ナルト…」
上がった息の間から、ようやく、夢中で自分をむさぼる若者の名を呼ぶ。
「何…?先生……?」
「も、お前…終われ…さっさとイけ…!」
「……なんで…せんせ、ヨクない…?ヨク無かったってば…?」
馬鹿、反対だ…!良すぎて…
「…もう…もたん…良すぎて…辛い…終わって…くれ…」
思わずカカシが漏らした本音に…
「………!!!せ、先生っ!!それってやべぇ!!!」
大きな手が肩口を握り込んできて、いきなり急激な抜き差しが始まった。
どうやら自分の科白の何かがナルトを更に刺激してしまったのは分かったが、もうどうしようもない。
ナルト、ナル…トッ!!
上がった息のまま、餓えた獣のように夢中で己をむさぼる若者の金髪の頭を抱え込み、香ばしい汗のにおいにたとえようもない安堵を覚え…
この、かつての教え子で、今や里の英雄となった若者を、どうしようもなく好きな自分がいることを今、また新たに自覚することになった…
「せ、先生っ!!」
一際奥まで突き上げてきたナルトが、たたきつけるようにカカシの体内に放った。
呆れたことに、何度もカカシをイかせておきながら、ナルトはまだ一度も終えていなかったのだ。
──あ…あ…あ………
つられるようにカカシの張りつめたモノから、もう粘度のほとんど無くなってしまったものがあふれ出る。
射精するような尖った到達感ではなく、重い、重量感のあるそれは、ナルトが注いだ奥から、脊髄を駆け昇って手足の先まで駆け抜けた。
目の奥が真っ赤に染まり、ブラックアウト寸前のその馴染みの感覚に、カカシは固いナルトの背筋に爪を立てた。
頭の両脇、尻の尾てい骨のあたり。
余分なオプションの付いている辺りが熱を持って焼けるように熱く、それがまた新たな刺激になって快楽に溶けほどけたカカシをさらに追い詰めた。
─く、そ、二度と…喰らわんぞ…この術は……っ!!
シマッタ…先生のために……兵糧丸を用意しときゃよかったってばよ。
体を震わせるカカシを抱きしめながら、ナルトの言ったその言葉がその夜、カカシの最後の記憶になった……。
◇◆◇
もちろん…
ナルトと、そのちょっと偏屈で気難しい年上の美人の恋人との関係が、その日以来、特に大きく変わることは無かったのだが…
其の誕生日以来、ナルトがカカシに言葉をねだることは無くなり、それはそれで、カカシにひどく気恥かしい思いをさせたのだった。
─なんも言わなくても分かってるってばよ!せんせってばオレのコト、大好きだって……!!!
おしまい。
Update 2009/12/13
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