金環
蝕
◇◆◇
─カカシ…動くんじゃないよ。じっとしてな。
……う、五代目……!あ…
思わずそむけようとする銀髪に覆われた小ぶりな顔を、長い指の…女のものとは思えない力が押さえつけた。
─アタシの言う事が聞けないのかい…!?
…んぅっ!……綱手……さ…っ!!!
◇◆◇
ベッドの上にぐったり横たわるカカシの白い体を見下ろしながら、五代目火影はため息をもらした。
この青年に、ナルトクラス…とまでは行かなくても、自来也なみのチャクラがあれば、無敵だったろうに……
忍服を着ているときと脱いでしまった時とのギャップがこれほど大きい男も珍しいだろう…
もう30になったんだったか…
どう見ても、そんな年の体ではない。
筋肉のしなやかさも、強靭さも、二十歳の頃から少しの衰えを見せていない。
綱手は自分の化け物っぷりを差し置いて、満足げに、目の前の白い青年の裸体を見つめる。
「いいかい、カカシ。あの二人には黙っておくんだよ。」
「……あの…二人…?」
「カカシ狂いのナルトとヤマトだ。面倒だからね。」
そう言われて、ゆっくり体を起こした青年の白い端正な顔が疑問を浮かべる。
「何だい。不満か?」
「いえ。黙っておくほうが面倒になるかなあ、と、ちょっと思ったもんで。」
それも考えないではなかったが、説明も、納得させるのも、とにかく面倒くさかったので、
「お前が納得してだまってりゃすむことだ。ほんの半日足らずだからね。」
青年は無言で頷いて、びっしりと封印式の書かれた白い体に無粋な忍服をまとっていった。
カカシも綱手もこの判断を後で後悔することになるのだが、後悔というものは後にならなければできないもので、勿論、この時、二人は一番面倒のない手段を選んだつもりでいた。
◇◆◇
辺りを憚るようにカカシはそっと綱手の私室を後にした。
勿論…綱手の術式を受けた後でチャクラはかなりひっかきまわされていたので……
ちょうど廊下の端を曲がってきた人物に目撃されたのを気付きそこなう、という、いつものカカシには考えられない失態を犯してしまった。
その人物は…少し考える風に首をかしげると、どことなくおぼつかない歩みのカカシの後ろ姿を心配気に見送ると、そのまま黙って
その人物が、その夜、火影の極秘資料室に忍びこんだのにカカシが気付いたら、自分の失態に舌打ちしたに違いなかった。
◇◆◇
「隊長!!なんでこんなにきっつい計画立てたんだってばよっ!!」
いつも石橋をたたいてもなお、中々渡らない、という作戦立案が身上のヤマトが、驚くほど強引かつ大雑把な作戦で任務を遂行し、それでもきっちり終わらせて…ほっと一息つく間もなく、トンボ帰りに里へと帰還するに至って、さすがのナルトも黙っていられなくなった。
10日の任務をおおよそ4日で済ませてしまったことになる。
「22日には里に戻っていたいんだよ。もとからこの任務引き受ける気がなかったのに。君の巻き添えでえらい目にあったよ。」
この任務はもともとヤマトに振られたものだったが、ヤマトが辞退したのでナルトに回り……しかしナルトは初代の首飾りを持っていない、というので、ヤマトに再度要請がきたのだった。
「22日ってなんだってばよ。隊長の誕生日?」
「違うよ、ボクの誕生日は8月。」
「ん、ならなんだってばよ。」
風を切って枝を渡りながら、ヤマトは少し苦笑した。
「あれだけ話題になってるのに…知らなかったのかい。
「………ショク…ってなんだってば?」
「皆既日蝕だよ。里では金環蝕が見られるはずなんだ。」
「……聞いたことあるな。太陽が真っ黒になっちまうんだったっけ…?」
「……根本的な事を君に説明するのは面倒だから省略するけどね。まあ、事象自体はその通りだよ。一部だけ太陽の光がこぼれて綺麗なダイアモンドの指輪のように見えるのが、金環蝕だよ。」
「へえええ!見てみたいってばよ!!」
「急いで任務をこなした甲斐はあるもんだよ。」
「カカシ先生も一緒に見たいってば。」
「…………」
「………?ヤマト隊長?」
「君に黙っておくのはフェアじゃないかな。」
ヤマトは少し考え考え、まっすぐ前を向いたまま、独り言のように呟いた。
「……?なんだってば?」
まっすぐ前を向いて全力で疾走しながら、向かい風に吹き飛ばされそうな小さな声でいった。
「……先輩の万華鏡写輪眼が、ひどく蝕の影響を受けるらしいんだ。」
「………何だ…って?」
「先輩の神威は…空間に働きかける瞳術…惑星直列が起こると空間がひずむらしい。」
「………????何の事だかさっぱり……??」
「写輪眼は秘密の多い血継限界でね、これを調べるのにも苦労した…」
「俺にも分かるように言えって、隊長!!」
「簡単に言うとね。使うつもりのない神威でも、そういう瞳術を持っている先輩には、皆既日蝕の時にどんな事が起こるか分からないってことだよ。」
「た、大変だってばよ!!!」
顔色を変えたナルトに、ヤマトは頷いて、
「だから大慌てでかえってるんだろ。」
「カカシ先生、そんなこと一言だって言ってなかったってばよっ!もしかして知らな……」
「知らないなんて事ないだろう、あの先輩が。」
多分綱手と示し合わせて自分を里外任務に就かせたんだろう。
綱手が何か対策を練ってくれているとは思うが、心配させまいとするカカシの配慮は、ヤマトにとっては水臭い、と感じるもので、こき使ってくれてかまわないのに、と、先輩命の健気な後輩は少ししょんぼりしていた。
あたふたするうちに、里の大門が見えてくる。
門前の衛士の忍に軽く会釈をしてまっしぐらに…
「隊長……!!カカシ先生の家はそっちじゃねぇってばよ!!」
「家にはいないよ、多分。」
「そんならどこにいるんだってばよ!?」
「多分、………」
ヤマトは瞬身をつかって、里の中でもひときわ大きな屋敷を目指した。
「火影屋敷だ………!」
◇◆◇
火影屋敷の地下、奥深くにある綱手のラボ。
いつもは色々な医療実験をおこなう場所に、強力な結界を張り、カカシ専用の結界封印の術式が展開されていた。
複雑な印で組まれた結界陣の中央、全身に隈なく結界式を書きこまれ、左目を札で封印されたカカシが、じっと体を苛む熱と戦っていた。
親友の遺産の左目が、煮えたぎるような熱をはらみ、脳髄が焼かれるような痛みがある。
流れ落ちる汗にも、特殊な墨で書かれた封印の術式は流れる事はないが、その文字さえも熱をはらんできているようで、カカシの呼吸は自然と速くなっていた。
─こんなみっともない格好、あいつらに見せなくて済んで…ま、それは…よかったよね……
思考をよそにそらそうと、彼を挟んでしょっちゅう喧嘩している二人を思い出す。
早い呼吸を漏らすカカシの唇に、かすかに笑みが浮かんだ。
◇◆◇
太陽はすでに月に浸食され、巨大な何かにかじりとられたような様子を見せ始めていた。
◇◆◇
「隊長!!火影屋敷に結界が張ってある!どうなってんだってばよ!!」
「……これは……」
ヤマトはナルトを連れて火影屋敷の裏手に回った。
「暗部仕様だな。大丈夫、僕ならくぐれる。印、間違えないように…大丈夫だね?」
「……おう…!」
勿論、ヤマトとて分かってはいるのだ。
今、自分たちがしようとしている事が、多分、カカシの迷惑や、負担になる可能性が大きい、という事を。
しかし、生まれ持ったものではない、後付けの能力で、苦しむあの青年を、どうしてもほうっておくことはできないのだ…
そういえば、この少年も、望まない力を与えられて苦しんでいたんだった……
自分たちの奇妙な共通点に、ちょっと苦笑したヤマトは、真剣に自分の印についてきている「後輩」を見た。
◇◆◇
鮮やかに印を切って結界をすり抜ける、今の上司をみながらナルトは唇をかむ。
─隊長は先生とずっと一緒に任務をこなしてた…俺の知らない先生をいっぱい知ってる…
今回の事も、隊長が気付かなければ……
自分の幼さが、これほど恨めしかった事はない。
でも、先生は言ってくれたじゃないか。
信じてるって。
だから、今度は俺が先生を信じる番だ。
それが今の俺の力……
◇◆◇
ヤマトも驚くような抜き足で、いつもは騒々しいドタバタ忍者が、火影屋敷の地下を目指した。
「ナルト、地下への通路、知ってたのかい…?」
ちょっと驚いたように聞いてくるヤマトに、
「…え…?下から、金色の光、漏れてきてるの、隊長、見えねぇってば?」
こちらこそ驚いたように振り向いたナルトの虹彩が横に長く延びていた。
─仙人モードが発動してる………!
いつ、発動させたか、動かずにいたのは印を切っていたときか…
日ごと成長するこの少年に、ヤマトも、負けられない、と、自分を励ました。
◇◆◇
綱手は蝕の始まる少し前から、気づかわしげに、足元に目をやっていた。
シズネもその綱手の心配の元の姿を思い出して…
─あれは…ヤマト隊長や…ナルト君に内緒にしたがるのも…分かる…
もともと写輪眼を持っていたうちはの一族ではないカカシにとって、46年ぶりの蝕は、かなり重大な影響を予想された。
木の葉では知らぬ者のいないこの忍びに迫る、重大な事態を、しかし本人と火影は里人にひた隠した。
問題はカカシの瞳術にあった。
暴走した場合、大変な事態になる。
かといって、里外に連れ出すことは論外だ。
里の結界の中にさらに強力な結界を作り……
蛞蝓のチャクラも動員して、カカシは白い体全体に術式を書きこまれ、結界陣の中に…ご丁寧に左目も札で封じられている…つながれていた。
更に綱手のため息は深くなる。
もっと時間さえあれば、カカシにとって楽な封印式を開発してやれたんだが、里の状態はカカシのその事態にだけかかわっていられるものではなく…
本人は、
「そんなの…いつまでもってわけでもあるまいし。ほんの半日じっと辛抱するくらい、どうってこた、ないですよ。それより……」
「……ああ……お前の…そんな状態を納得できないうるさいのがいたな…
「気になるのはそこですね。俺も、へいきだーよ、って見栄張ってもあいつらにはばれますからね。大騒ぎ…しそうでコワイな…………」
「奴らには里外任務を回しておいた。戻ってくる頃にはお前の体力も戻ってるだろう。」
カカシはさすが、といった称賛の視線を綱手に向け泰然と封印式につながれた……
─あれはチャクラを喰らう封印だ。…カカシには辛いだろう……
時間の無さを言い訳に、さらに、自分の身を慮ることのない部下の器量に甘えっぱなしのような気がして、綱手はカカシの苦痛を思いやってため息をついた。
そんな時だ。
カカシの周囲に張った結界に、侵入者がかかったのは。
「まさか、いきなりあんなところに…!?」
驚愕するシズネを、綱手の舌うちが遮った。
「……ヤマトめ、もう帰ってきてるのか…!?」
「えっ!!まさか……!」
「それこそ、暗部でも腕っこきのあいつくらいしか、アタシの結界をここまですり抜けるなんて真似が出来るもんか!ややこしい事になる前にいくよっ!」
火影の執務室の前では、任務報告を持ってきた事務官が、血相を変えて飛び出してきた女丈夫に突き飛ばされ尻もちをついたまま呆然とした………
◇◆◇
ナルトとヤマトは呆然と立ち尽くしていた。
複雑に術式が絡み合い、
「カカシ先生っ!!!!」
「…!!まてっナルトっ!!」
とっさに手を伸ばしたヤマトよりも一瞬早く、曼荼羅の中に飛び込んだナルトは、荒い呼吸でぐったりとしているカカシを抱きとってしまっていた……
「あああああ!!!〜〜〜〜考えなし〜〜〜〜〜〜っ!!」
「……馬鹿…何てこと…してくれたのよ……お前……」
カカシを抱き上げたまま、一緒に来た「同志」だと思っていた「ライバル」のヤマトと、腕の中の大事な人からサラウンドで叱りつけられて、ナルトは気を悪くする前にびっくりした。
「え、え、えっ??なんだってば?」
辺りは急激にチャクラが渦巻き始め、その大本は、ナルトの腕の中の白い青年だと、気付いたときには、すでに綱手のラボの天井あたりの空間が歪みはじめていた……
「あああっ!! 先輩っ!!不味いです、神威が発動しかかってますっ!!」
後輩の指差す方向をちらりと見、ナルトの腕の中、ぐったりとのけぞったままのカカシは、歯を食いしばって発動を制御しようとしていたが……
「駄目だ、ナルト、俺から離れろ…!!ヤマトに……みんなを…避難…させ…っ!!」
「どうしたっカカシっ!!」
その時飛び込んできた綱手とシズネは、大空間のラボの天井部分近くに、轟音を立てて開こうとする次元の穴を見つめ、なすすべなく立ち尽くした……
─蝕の影響で……次元のゆがみが大きくなている……!
◇◆◇
ここに至ってようやく、ナルトは事態を飲み込んだ。
─そうか、カカシ先生、この封印式で、あの暴走を抑えてたのか……
それを俺が破っちまったんだ…!
くそ…っ!
……カカシ先生も、里も、俺のせいで亡くしたりしねえってばよ!!
「テンゾウ!里のみんなを避難させろっ!シズネ!お前は暗部に招集をかけろっ!」
思いきるようにそう指示を飛ばす綱手と、その指示に従って走り出そうとしたシズネを止めたのはヤマトだった。
「待って下さい、五代目!」
ナルトの腕から逃れ、なるべく離れて巻き添えにするまいとするカカシを両手に抱えこんで、ナルトを赤いチャクラが覆い始めていた。
……!まさか……
こんな時に九尾まで現れては……
…?
次元の裂け目はどんどん大きくなっている。
辺りの軽いモノから、ジワリジワリと吸い上げていた。
「テンゾウ、急げ…!」
「いえ、待って下さい、今、もう少し…!」
その時。
どんどん大きくなっていくかに見えた空間の裂け目が、固定されたように見えた。
─止まった……?
ナルトとカカシを覆う赫いチャクラはますます色を濃くしている。
「……何してんの、ナル…ト…早く…あっちへ…、逃げ…」
荒い呼吸で、なおかつ自分を逃がそうとする大事な師を、ますます強く抱きしめ、ナルトは、
「ぜってーはなさねぇ!!」
と叫んでいた。
中天にかかる太陽はその色を漆黒に染め、辺りを闇に閉ざし始める。
ナルトは、カカシを抱えたまま、自分の体がゆっくりと浮き上がっているのに気付いた。
「………!!!」
─やべぇ……このままだと、先生も一緒に吸い込まれっちまう……!!
すでに話す力もないカカシを抱きしめ、深紅のチャクラ越しに自分たちを見上げる黒髪の上司を見つめた……
◇◆◇
空間の裂け目と、床との中間に浮かぶ紅い大きなチャクラ越しにナルトと視線が合う。
……くそ、君だけにいい恰好はさせないよ!
素早い印を切ると、ヤマトは床に手を叩きつけた。
「テンゾウ、なにを………!!」
綱手の言葉を遮るように、床から立ち上がっていく巨木の枝が、空中に浮かぶ二人を深紅のチャクラごと覆い尽くしていく。
「………!!!」
そしてすべて覆い尽くし、二人を閉じ込めた紅いチャクラがすっかり見えなくなった時…
開いていた空間が急激に閉じ始めた。
「綱手さま!どうなってるんですかっ!!どうしたらいいんですかっ!」
「落ち着けシズネ!」
「綱手さま…!」
「どうやらあいつら二人のチャクラが封印式の代わりになったみたいだ……」
その綱手の言葉通り、辺りを揺るがしていた地鳴りも、大きく裂けた空間のひずみが小さくなるにつれ、徐々におさまっていた。
◇◆◇
蝕に侵された太陽が、再び金色の光を放ち始め、辺りはまた、穏やかな明るさが戻り始める。
「……どうやら、無事、乗り切った…ようだな…」
綱手の言葉に、シズネは思わず座り込んでいた。
ヤマトは自分が作った木遁の巨大な建造物に駆け上り、こぶのように覆っている場所を静かに開いた。
「大丈夫かい…?」
「…うん…俺は、全然……だけど……」
ヤマトはナルトの腕に抱え込まれたカカシの白い貌を覗き込んだ。
「…チャクラ切れみたいだね。あれだけ大きな裂け目を作ったんだから…」
「あ…眼、開いた…!」
覗き込んでいたヤマトの視線に、ゆっくりと開いていくカカシの右目が合わさった。
ふ、と、ほほ笑んで、ナルトの腕の中から白い両手が持ち上がり、自分を覗き込んでいる二人の後頭部に指の長い、綺麗な手が回された。
「カカシ先生」「先輩」
二人が嬉しそうな顔をした、その時…!
ごっつーーーん!!!
「「いってえええええ!!!」」
下で上を覗いていた綱手とシズネにまで聞こえるほどの大きな音を立てて、二人の額が打ちつけられていた。
「お前たちはぁああああ!いつまでたっても考える前に行動おこしてぇっ!!帽子の台にするだけの頭なら、いらないでしょーよっ!!」
「すみませ…ん」「ご、ごめんなさ…い〜〜」
カカシのその大声を聞いていた下の二人は、すっかり怒る気力をなくし…
「終わりよければ…」
「すべて良くなるといいんですけどね…」
笑いだしていた。
◇◆◇
後日談
綱手のラボの修理費は、ヤマトとナルトの折半になった。
給料の高い上忍が7:3だろうとナルトは言い張ったが、壊す原因をつくったのはお前だ、だの、それを言うなら、侵入したのは隊長だの、と、のんびりコーヒーをすすっているカカシの後ろで言い争いをしていると、
「それじゃ、俺がだそうか…?空間裂いたのは…そもそも俺だし…。頼んだわけじゃなかったんだけど、俺を助けようとしてくれたんだし…結果がはた迷惑なもんだったとしても、俺の事、心配してくれたんだし……?」
穏やかにそう言われて、二人は慌てて黙りこんだ。
ひぇえええ カカシ先生、眼が笑ってねぇってばよ〜〜
怒ってるって、まだ、怒ってるよ、先輩……!
「「いえ、仲良く半分ずつ、出させていただきます、ご迷惑おかけシマシタ」」
「…ん?そ?」
声をそろえてそう頭を下げた後輩と教え子に、かわいらしく小首を傾げたカカシは満足げにほほ笑んだ。
太陽はいつものように地上をてらし、一時の黒い姿はまるで幻のようだ。
そうしてヤマトとナルトは、白い肌に封印式を描かれたカカシの裸を思い出しては、暫くの間前かがみになっていたが、これは、(二人で申し合わせた、)カカシには…決して言えない…秘密だった……。
end
2009.7.22初出 7.31公開終了 2009.9.1再掲